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最新号:2012年2月 9日号
2010年9月 2日号
心の奥写す“小さな画家”
○…「不思議な生き物がいるもんだ」−。小学生の頃、図書室で“深海魚図鑑”を手にした少女は一瞬にして奇想天外な深海魚の世界の虜になった。そんな少女が高校生になり、2千点が集まった「全国学生油絵展」(学展)で深海魚の世界を描き大賞に。題名は『=宇宙』。人類にとって宇宙も深海も共に未知なる世界が眠っている。「まだまだ知らない世界を絵で表現したかったんです」。4ヵ月かけ、91cm×116cmの大きなキャンバスに16匹の深海魚が潜む奥深い世界が現れた。
○…小学1年の時、『朝顔』を描いた展覧会での入賞で絵に興味が沸く。青葉区に引っ越してきた恩田小3年の頃、青葉台駅からの帰宅途中で見つけた「絵画教室」の看板に惹かれ、「絵を描きたい」と自ら門を叩いた。「絵が大好きな、キラキラした目の女の子だったのを覚えています」と「アトリエ一番坂」の舘岡先生。小学5年から学展に出展。これまで入賞した作品や良く出来た絵は祖父母の家に飾ってきた。絵の成長と共に孫の成長がわかる“最幸”のプレゼントがまた一つ増える。「深海魚の絵は玄関に飾ってもらおうかな」と祖父母に想いを馳せる。
○…「自分の絵は万人ウケする絵じゃないと思う」。目で見て、心に飛び込んできたありのままの世界観にこだわる。『雨の日道草』−。奈良中3年生の時、雨の日の帰り道にふとビニール傘から透かして見えた竹林の景色を描いた。「この発想はなかなかないよ」。作品展に訪れた人にそう声を掛けられた時、独創的な“心の感性”を伝えることができる喜びを感じた瞬間だった。
○…「商店街が美術館になります」。来月、新百合ヶ丘駅前の商店街に『=宇宙』など約100点の絵画が出現する。実行委員長として只今、作品展を企画中だ。絵で表現することの楽しさや喜びを味わい始めた高校生。「できれば来年の学展で連覇を」。心の奥に秘めた思い。開花した“小さな画家”はまだ16歳だ。