日本の山間部や海外などを渡り飛ぶ蝶「アサギマダラ」を、区内にも呼べるような環境作りの試みが、もえぎ野住民有志らの間で始まろうとしている。その第一歩として、メンバーは今月末までにカフェ・ギャラリー「リンデン」(もえぎ野22の25)敷地内でアサギマダラが好む山野草や樹木の植栽を行う。
この取り組みは、アサギマダラが立ち寄れるような環境を作って地域交流につなげようと半年前、バタフライガーデン研究家の岩切創さん(大場町在住)が友人と発案。その呼びかけに賛同した、カフェ・ギャラリーを経営する近藤典子さんの敷地内の庭を生かし先月、アサギマダラが好む環境作りに取り組むことを決めた。
アサギマダラは日本の山岳地帯などで見られる蝶で、平地で見られることは少ない。高尾山など関東近辺では5〜6月頃と秋口に見られるという。開長約10cmで、ゆっくりと優雅な速度で飛ぶのが特徴だ。「約2000キロを渡り飛び、冬は沖縄方面や海外へと南下していきます」と日本チョウ類保全協会に所属する岩切さんは話す。
同ギャラリーの庭には、アサギマダラが好むキジョランやオオカモメヅルなどの12種類の山野草のほか、樹木2本を植栽。また、活動に賛同したギャラリー近隣にある雑貨店「ティンパンアレイ」にも山野草などのプランターを設置する予定だ。「将来2つの場所を蝶が行き交い、もえぎ野の蝶スポットになれば」と同店オーナーの堀内敦子さんらメンバーは願いを込める。
「飛来、期待できる」
あざみ野や青葉台でアサギマダラを目撃したこともあるという岩切さん。ギャラリーや雑貨店近くには、水辺のあるもえぎ野公園などがあり、豊富な自然に囲まれていることから、「飛来は充分期待できるはず」と岩切さんは話す。また、横浜各地などで蝶を観察している「相模の蝶を語る会」は、「平地でも特にキジョランの誘致効果は高い。期待できるのでは」と話す。
ギャラリーの目の前には小学校もあり、飛来すれば、児童の昆虫観察にも役立てようと考えている。
アサギマダラが好む山野草などの紹介、活動の問い合わせや詳細は、【メール】sou_ru_uo08@yahoo.co.jp(岩切さん)へ。
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