先進県のノウハウ活用
福井県の社会福祉法人、一乗谷友愛会が建設し、運営する特別養護老人ホーム「青葉あさくら苑」が4月1日、恩田町に開所する。特養整備先進県・福井の同法人は「これまでの経験を生かして、地域に開かれた施設にしたい」としている。
36年前に設立し、福井県福井市で特別養護老人ホーム(特養)やデイサービスなどの福祉事業所を複数運営している同法人は、今回初めて都心部に進出。「福井県は特養の整備率が全国トップクラス。競争の中で質を上げてきた。安心して最後まで生活してもらえる施設にしたい」と山本高之施設長は話す。
福井市では3世代で暮らす世帯も多く、町内会や子ども会などのコミュニティが強いという。山本施設長は自身が横浜で過ごした経験を踏まえ「福井と比べ、地域のつながりが少ない」と感じる一面も。横浜市内で10カ所以上の候補地から「自然が豊かで福井に環境が近い」と恩田町を選んだ。自治会にも加入し、「夏祭りなどへの招待や中高生との交流などをしていく」と地域に根ざす考えだ。
恩田連合自治会の久保田実会長は「家族が体調を崩すなど、急に困ったときに受け入れてもらえるような協力体制をつくっていきたい」と期待を示す。今後、山本施設長が同地区の自治会長会に参加するなど、連携を深めていくという。
都心部で高まる需要
横浜に進出するきっかけとなったのは、5年ほど前。東京の特養建設説明会の案内が届き、都心部の状況を調べて分析したところ都心部では「待機者の多さ」が課題と知り、進出を検討。2012年に横浜市が募集した特養整備に応募し、採用された。「横浜の良い部分を吸収し、福井の施設にも取り入れたい」と相乗効果にも期待している。
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