来月カーネギーホールで行われる花とアーティストの祭典にフラワーオブジェを出品する 星野 久美さん 藤が丘在住 46歳
思い続け 夢咲かす
○…日本の和の心を、もっと海外に広めたい――。自身3度目となるNYでの展示にはそんな思いを込め、着物と花を融合させたオブジェを制作。5年後に控える東京五輪に向け「日本のイメージアップの役に立てれば」と笑顔をみせる。
○…フラワーデザイナーとしてサロンを主宰するが「花がすごく好きだったわけではないんです」とにっこり。もえぎ野小、もえぎ野中、桐蔭学園高出身と生粋の青葉区育ち。ものづくりが好きで小・中と美術部に所属、教師を夢見て大学で教員免許を取得したが、教育実習で「向いてない」と実感。卒業後は一般企業に就職し業績管理にあたった。「パソコンで数字と向き合って…無味乾燥な毎日だった」。そんな中癒しを求めて出会ったのがフラワーアレンジメントだ。生活に根づく花で、手作りできる。その魅力にひきこまれ、仕事をしながら専門学校や教室に通い技術を磨いた。
○…27歳の時、結婚と同時に退職。「教えたい」というかつての願いが再び芽をのぞかせ、自宅でアレンジメントの教室を始めたのは出産してすぐのことだ。趣味が形になり仕事として軌道に乗っていく中で、両立の壁にぶつかった。レッスンのかたわら所属協会の仕事や主婦業、単身赴任の夫にかわって「父親役もこなさなくちゃと。逃げ場がなかった」。不眠症になるほど夢中で走り続けた末に、幼い娘を不安にさせていることに気づいた。「主婦、母でありながら輝きたい。まずは生活あってこそ」と、働く意味を見つめ直した。
○…サロンを開いて16年。「好きなことを仕事にできるのが、こんなに楽しいとは思わなかった」と、はつらつと語る。生徒は30代から60代と幅広く、県外から通うメンバーも。「自分の教室を持ちたい」と努力する姿に刺激をもらう。お金や人脈がなくても、ゼロからのスタートでも、夢を持ち続ければかなえられる。「わたしみたいに普通の人でもできるよ、って伝えたい」
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