青葉区版 掲載号:2016年5月26日号

5月1日から7日までナミビアで行われたサハラレースで優勝した

飯野 航さん

たちばな台在住 36歳

長い道のり、努力を武器に

 ○…ナミビアのナミブ砂漠を舞台に7日間で6ステージ、自分の足で250Kmを走るレースに日本人として初めて優勝した。食料などの荷物を背負い、昼夜の寒暖差も大きい中での過酷なレースだったが、目標に掲げた全ステージ1位の完全優勝を果たし、「ほっとしている」と笑顔を見せる。

 ○…葛飾区出身。高校時代は柔道部で、走り始めたのは社会人になってから。「ふと見たら、おなかがぽこっと出ていて」と、最初は減量目的のジョギング程度だった。本格的な競技生活は海外赴任したドイツでの暮らしが転機に。自然豊かな環境の中で走ると「楽しい」とのめりこんだ。2011年にはモロッコで250Kmを走るサハラマラソンに「つらそうで記念になる」と初参加。それが16位となったことで火がついた。過去の日本人最高は10位。「それを超えたい」と練習を重ね、翌12年には9位に。「長距離マラソンほど努力に傾くスポーツはない」。競技者として自信につながった。

 ○…普段は自動車メーカーに勤めるサラリーマン。休日を利用して年に7、8回は国内のウルトラマラソンや海外のトレイルレースなどに参戦。出場する大会はつらい、過酷といった形容詞が並ぶものばかりだが、「自然の中で長く走れた方が楽しい」とさらり。トレーニングは欠かさず、往復で40Km近い職場に走って通勤。時には忙しく、電車で帰りたくなることもあると話すが、「自分に負けちゃう気がする」と厳しい。

 ○…「今度、トライアスロンに初めて出るんです」。帰国してまだ2週間だが、「色々な経験をしたいんです。人生の幅を持っている人が好きだから」とアクティブさは変わらない。走り始めてから国内外の友人が増えたと喜び、「色々な肩書の人がいるけれど、スポーツの前では平等。それが面白い」と魅力を語る。目標は60歳まで第一線で走り続けること。「レースの終わりは次のレースの始まり」。そう言って笑った。

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