アジアカデ柔道選手権大会70kg級で優勝した 朝飛 七海さん 桐蔭学園高校2年
努力は人を裏切らない
○…春に行われた15歳以上18歳未満の選手で競う全日本カデ柔道体重別選手権で初優勝し、参加資格を手にした9月のアジア大会(インド)でも優勝。今まで叶えられなかった全国大会個人での優勝に加え、アジアチャンピオンの称号も手にした。「国際大会でも手応えがあった。よい経験になった」と喜びを語る。
○…実家は神奈川区で名門として知られる朝飛道場。指導者でもある両親の下、「物心つく前から柔道着を着ていた」と笑うが、「強くなるだけではなくて、礼儀を学べる」と柔道の魅力を語る。練習は学校で週6日。始発で学校に行く日も部活後に道場に向かう日もある。まさに練習漬けの毎日だが、「つらいことを乗り越えて勝つということに価値がある」ときっぱり。一方、高校柔道部ではキャプテンとして「団体戦で日本一を獲りたい」。自分のことだけではなく、「みんながついてこれるように、背中を見せていきたい」とチーム全体を盛り立てる。
○…2歳年下の妹、真実さんは小学校時代から全国優勝するなど活躍。そんな姿を見て悔しさが募った。「姉として妹には負けたくない」。練習に対する意識も変わったと振り返る。今は階級も同じライバル。道場では切磋琢磨する関係だが、自宅に帰れば何でも話し合う仲良し姉妹だ。柔道一色の生活だが、歌手のジャスティン・ビーバーが好きな女子高生らしい一面も。来日した時には練習の間を縫って妹と一緒にライブに行き、試合前も曲を聴いて気持ちを盛り上げるのだそう。
○…「自分の夢は五輪。それを考えると遊んでいる暇はない」。70kg級に限らず、強豪選手がひしめきあう日本柔道界で代表に選ばれる難しさは誰よりも感じている。「練習の質と量をもっと上げて、柔道のことを常に考える生活をしないと遠い」と21歳で迎える東京五輪を見据える。座右の銘は「努力は人を裏切らない」。練習を重ね、まっすぐ夢に向かって挑戦を続ける。
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