第3回INAS‐FIDグローバル競技大会の水泳競技で金メダルを獲得 林田泰河(たいが)さん 青葉区役所在勤 22歳
目指すはロンドンで”金”
○…先月イタリアで行われた知的障害者の水泳競技会に、日本代表として参加。金メダルを含む4つのメダルを獲得したスーパースイマーだ。今まで3度の世界大会に参加するも銅メダルが最高だった。「想定をしていなかったので、(金メダル獲得に)舞い上がってどうしたらいいのか分からなかった」と予想を上回る結果に自身でも驚きを隠せない。ただ、金一つ、銀二つ、銅一つと実力は世界でも折り紙付だ。
○…水泳との出合いは小学2年生の頃。「始めようとは思ってなかったけど、親のすすめで…」と当初は受身だった。しかし、週2回の練習に真面目に通い続け、水泳の基礎を学ぶ。中学3年生の時「努力次第で自分も早く泳げるようになるかも」と奮起し競技水泳を目指す。練習日を週4回に増やした結果、「高校2年時の大会で金メダルが取れて嬉しかった」。なんとなく始めた水泳が”なくてはならない”存在になった。
○…医者によると対人関係やコミュニケーションなどに障害のある広汎性発達障害と診断されている。小・中学生時代は「周りの人からちょっかいを出され、からかわれたこともある」と顔を曇らせる。自分自身をなかなか受け入れることが出来ずに思い悩んでいた中学生時代。「自分には水泳がある。泳ぐことなら出来るんだ」と水泳が心の支えになり、自分に自信をつけてくれた。
○…「雲の上の存在」と尊敬するのが北島康介選手。知人にサインを頼み、色紙を部屋に飾ってあるほど好きな選手だ。「寝る時にいつも見るんです」と宝物を眺めては、その強さに憧れる。泳ぐ練習以外にも体幹を鍛えたり、食事制限など意識して取り組んでいる。「今後の目標は」との問いに、すぐ「パラリンピックで金メダルを取りたい」と答えてくれた。この言葉、小学生時代の作文にも同じことが書いてある。2012年ロンドンパラリンピックの表彰台に立つ姿が待ち遠しい。
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