設立1年を迎えた『青葉区地域子育て支援拠点ラフール』の施設長 山田 範子さん 区内在住
「あったらいいな」の子育て支援
○…開設から1年。広いホールにテラス、アスレチックもある施設では、赤ちゃんから幼児、そのお母さんで賑わう。毎日、平均15人の親子が新規登録に訪れ、利用者は年間延べ4万人を数える。「ここは”子育ての実験室”。子どもが泣いても転んでも、玩具の取り合いをしても良いんです」。何でも試して、ここで親子で成長していく。そんな大らかさに抱かれて、ホッと息をついたお母さんは、どれほど居るだろう。
○…自身も二人の子どもを育てる母親。「”あったらいいな”という子育て支援を」。2000年、数人の主婦で、預かり保育『ミニデイサービス まーぶる』を設立。「介護保険制度ができた年だったので、”子育ての社会化”を目指してミニデイサービスって」。当初は、お母さんのリフレッシュのための一時預かりや、幼稚園の前後の預かりが支援につながると考えていた。「でも、本当に必要なのはお母さんの居場所」。妊婦や親子が一緒に過ごせる『親と子のつどいの広場 ぴよぴよ』を設立した。市内第1号の先駆けだった。青葉区のお母さは真面目で頑張り屋さん。「そんなに頑張らなくても、子どもは自然に育つよって伝えていきたい」。優しく微笑む。
○…新潟県出身。大学卒業後は、音楽教諭として中学校で教鞭をとった。新任当時、「運動会は村のお祭り」という山深い学校へ。大雪が降る冬は、かんじきを履いて山を4つ越えて通勤。「吹雪の日は半日も掛かることも」と懐かしむ。”地域で子育て”という現在の礎は、ここで培った。
○…遠慮し合って本音が見えないという、最近のお嫁さんとお姑さん事情。「お互いの気持ちを分かり合えるきっかけに」。11月には、子育て世代と祖父母世代が語り合う『孫まご講座』を開く。子育て世代だけでなく、地域住民や支援者にも施設を周知してもらうことが今後の課題。「異世代交流をして”地域で子育て”を」。一歩先を見据える。
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