「鎌倉子供囲碁大会」で優勝した 赤星 光さん 荏田西在住 中学2年生
内に秘める勝負魂
○…約140人が参加する県大会規模の「鎌倉子供囲碁大会」で2月、初段から6段が出場したAリーグに出場。昨年に続く2度目の挑戦で頂点に立った。6段の保持者のため、ハンデを負って臨んだ決勝戦だったが、「力を出し切って優勝できたので嬉しかった」と柔らかい笑顔を見せる。
○…小2の時、父親と差した将棋で負けたことが悔しくて、市ヶ尾の碁会所を母親と訪ねた。そこで囲碁と出合ったのが始まりだ。「囲碁部に入りたい」との思いで中学校を選び、囲碁に没頭する日々。家では自分で選んだ囲碁の本で勉強し、テレビの囲碁番組は録画して一緒に打つ。大事な囲碁の試合前では緊張する様子も見せず「じゃあ」と言い残して、さらっと出かける。だが心のなかでは「勝ちたい」闘志が燃えている。あるとき、対戦相手に「チビだし弱そう」と言われ、火が付いた。「絶対勝ってやる」と打ち負かし、団体戦で全国大会に進んだことも。「負けたら悔しいから」と少し照れる。
○…得意科目は数学。囲碁と同じで「答えにたどり着く方法はいろいろあって、それを考えるのが好き」だからだ。夕方までは毎日部活、年に2回の合宿もある忙しい日々だが、家では料理好きの一面も。ヨモギやつくしを自分で採ってきて、母親に作り方を尋ねながら、実験のように料理を楽しむ。最近は庭の家庭菜園で大量のセリを集め、自分で湯がいて、からしあえにした。「おいしい」と全部食べて、家族を驚かせた。
○…「囲碁はいろんな相手と楽しめる。同じやり方で対戦しても、いつも勝てるとは限らない。勝つ方法を考えるのが楽しい」と魅力を語る。今の一番の目標は、個人戦で全国大会へ行くこと。将来の夢についてはプロの棋士も念頭に置きつつも、「いろんな道があるから。だからこれから考えていきたいな」と柔らかい口調で思いを語る。碁の腕前を磨きながら、可能性が広がる道を歩んでいく。
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