神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
青葉区版 公開:2014年6月5日 エリアトップへ

全日本吹奏楽コンクールの課題曲の一つ、「青葉の街で」を作曲した 小林 武夫さん 荏田西在住 42歳

公開:2014年6月5日

  • LINE
  • hatena

青葉と故郷、音にのせ

 ○…夏のコンクールに向け、提示されている課題曲5曲。昨年の作曲コンクールで、205点の応募の中からその一つに選ばれた。8年前の挑戦から3回目にして初入選。青葉台駅前を歩いていた4年前に思いついたメロディーだ。「ずっと青葉区の曲が作りたかった。地元近くの仙台に雰囲気が似た、この街が好きだから」

 ○…普段はメーカーで技術開発を行う会社員。音楽好きの家庭に生まれ、幼少時代の夢は作曲家だ。当時からよく譜面を書き写していた。音楽家の道を心配した親の反対から異なる道へ進んだが、それでも作曲への思いは消えていなかった。仕事に必死だった日々を越え、30代を過ぎて作曲を開始。講師に師事して学ぶほか、横浜緑吹奏楽団でファゴットも演奏する。

 ○…今回の作品「青葉の街で」は3年前に応募するはずだった。締め切りが2週間後に迫る3月11日、東日本大震災で故郷の宮城県石巻市の姿は一変。実家に津波は届かなかったが被害は大きく、窓ガラスも全壊した。海岸近くは今も何もない更地が広がる。「曲を書く意味は何なのか」。作曲中の曲をそのまま抱え込み、約2年間自問した。作曲を「諦める」か「曲が選ばれるまで書き続ける」か。残された2択を悩み、決意した。「小さい時からの夢を捨てきれなかったんですね」。手を加え、2年越しに完成させた作品でつかんだ入選に、母親は「やっと音楽で名を残せたね」と泣いて喜んだ。地元出身者の楽曲として、石巻の楽団が震災後初めて開いた演奏会でも奏でられ、その音は故郷に届いた。震災時、壁新聞を発行し続けたことで知られる石巻日日新聞から取材も受けた。

 ○…「ただ書くだけでなく、音になって人に聴いてもらいたい」。目標は1曲でも多くの曲を発表し、演奏してもらうこと。「やっと踏み出した」と、うずめきながら眠っていた音楽好きの少年の夢は、時を経て歩み始めている。
 

永代供養・合祀墓は4万円から

納骨にお困りの方「眞宗寺」の永代供養墓は後々の費用なし、生前申込・改葬代行

044-965-0965

<PR>

青葉区版の人物風土記最新6

加藤 良次さん

4月に横浜美術大学の新学長に就任した

加藤 良次さん

青葉区在勤 66歳

4月11日

鎌田 純さん

3月19日付で青葉警察署の署長に着任した

鎌田 純さん

市ケ尾町在住 58歳

4月4日

桑名 俊二さん

学校歯科医を45年間務め、このほど定年となる

桑名 俊二さん

美しが丘在住 75歳

3月28日

山本 章さん

3月20日で設立1周年を迎える社会福祉法人「あおばの実」の理事長を務める

山本 章さん

桂台在住 78歳

3月14日

宮原 洋明さん

中里地区青少年指導員の会長としてヒコーキ大会の運営にあたった

宮原 洋明さん

大場町在住 68歳

3月7日

冨樫 剛一さん

2月1日から横浜F・マリノスユースの監督を務める

冨樫 剛一さん

すすき野出身 52歳

2月29日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 1月1日0:00更新

  • 10月19日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

青葉区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

  • 悠先生のちょっと気になる目のはなし

    「緑内障で併用してはいけない薬について」 コラム【33】

    悠先生のちょっと気になる目のはなし

    4月11日

青葉区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月17日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook