奈良町周辺に位置する玉川学園台地区の路線バスダイヤが改正され、鶴川駅=町田市=と青葉台駅行きバスの時間帯の偏りが是正された。10年ほど前に自治会の有志らがバス会社と交渉を開始し、2008年には横浜市のサポート事業に登録して取り組んできた活動が実を結んだ。
今回、改正されたのは、小田急バス鶴09系統(鶴川駅〜奈良北団地など)鶴07系統(鶴川駅〜こどもの国駅など)、東急バス青118系統(ことり橋〜青葉台駅など)の3路線。8月31日に東急バス、9月1日に小田急バスがそれぞれダイヤを改正し、午前と午後の本数の偏りなどが改善された。市の道路局が取り組む「地域交通サポート事業」として、9例目の運行改善となった。
高齢化で需要増す
玉川学園台自治会(佐々木いづみ会長・約500世帯)を含む奈良町の高齢化率は31%(14年3月末時点)で、区全体の18・2%(同)より大幅に高い。玉川学園台地域交通改善委員会の飯塚宏事務局長は「公共交通機関がなければ困る人が多い」と話す。当初、住民だけで交渉していたが、なかなか進展せず、状況を打開するために市職員や専門家のサポートを受けることができる同事業に登録。専門家のアドバイスにより、バスの利用状況のアンケート調査(1093人中1007人回答)や分析を行った。
バス会社側の「増便は難しい」との声を受け、10年からはバス利用者増加を目指しポスターの掲出など啓発活動を強化。住民の利用実態を把握するために、同年10月から翌年11月にかけて横浜市が3回、12年には小田急バスが独自に乗降客数調査を行った。
今回、改正されたのはバスダイヤのみ。飯塚事務局長は、「ダイヤ改正はありがたいが、安全性の向上を目指して今後も活動していきたい」と話している。道路局の担当者は「地域が主体的に、継続してやってきたことがこの結果につながった」との認識を示した。
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