桐蔭学園中等教育学校=鉄町=模擬国連部5年(高2)部長の真坂卓実君(17)と、岡野源君(17)が昨年11月15、16日の第8回全日本高校模擬国連大会で最優秀大使賞を獲得。2人は日本代表6チームの一つとして、米ニューヨークの国連本部ビルで5月に行われる国際大会に出場する。同部の全国最優秀賞は3回目、国際大会への出場は5回目。
模擬国連は、参加者が国連加盟国の大使になりきり、人権や安全保障など実際にあるさまざまな課題を国際会議形式で議論。各国との外交や利益を考えながら交渉を進めていく活動だ。
昨年11月に東京の国連大学本部で行われた全日本大会には、論文などの一次選考を通過した81チーム162人が出場。桐蔭中等からは2チーム4人が参加した。議題は「食糧安全保障」で、真坂君と岡野君はイタリア大使を担当。EU本部へのメールなど事前取材が奏功したほか、相手を尊重した紳士的交渉態度などに評価を得て、頂点に輝いた。
運命の出会い
創部7年目の同部顧問の橋本雄介教諭(38)は、「積極性と自立心があり、衝突することもいとわない性格。人の話を聞く意識を持つようになって成長した」と2人を評する。2人は中等3年(中3)のとき出会い、同部の上級生が部活紹介の檀上で語る姿に憧れて一緒に入部。以来、ずっとコンビを組んでいる。橋本教諭は「楽観的な真坂君と几帳面な岡野君が、互いを尊重し、刺激し合いながら信頼を深めている」と話す。
大会前の2人の打ち合わせは1日4、5時間、多い日で7時間。帰宅後もインターネット電話サービス(スカイプ)を使って対話し、休日は喫茶店などで面会するほどだったという。「できることは何でもやろうと思って臨んだ」。2人とも準備に余念がない。
米でシリア大使に
国際大会には20カ国以上から約2500人が参加。2人はシリア大使を担当し、14の会議のうち参加チーム数最多の「総会」に参加する。
議題は国連が定める開発目標で、今年が期限の「貧困の撲滅」の将来について。真坂君は「まずは結果にこだわる。いろんな世界の価値観に触れながら学びたい」、岡野君は「純粋に楽しみたい。紳士的な態度を意識していく」とそれぞれ目標を掲げる。悲願の最優秀賞を目指し、全力を注ぐ。
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