『地域再生大賞』で入賞した「高齢化社会をよくする虹の仲間」代表を務める 佐渡友順子(よりこ)さん 大場町在住 71歳
「支え合い」を力に
○…発足当時は39歳。「未曽有の高齢化社会が来るって、マスコミが毎日のように取り上げていたの」。同居する両親をどう看取っていくか、自分はどう生きていくのか。「皆の知恵と努力と助け合いで、支え合っていけたら」。そんな思いで発足し32年。「信頼できる関係だからやってこられた」と、柔らかに微笑む。
○…平均年齢70代、会員は150人。セミナーや例会を行い、毎月顔を合わせる機会を作る。「皆関心があることが違うから、お互いに学びあう」。戦争を語り継ぐ会や災害地への支援など多岐に渡る活動の中でも思い出深いのは「ハーブガーデン和枝園」の開園だ。「虹の仲間の拠点がほしい」と、設立時から続けてきた1円玉貯金で集めた10万円でハーブの苗を購入。恩田川で水をくみ上げ、皆で畑を耕した。「大変だったけど、楽しかった」。歌手の雪村いづみさんの協力を得てコンサートを開き、井戸や温室作りの資金にあてたことも。土地所有者の意向と管理の苦労が重なり7年ほどで手を引いたが「楽しませてもらった。幸せだった」とそっと振り返る。
○…母の介護で体調を崩した時に出合ったアロマテラピーが、自身のライフワークだ。「病院に行っても異常はない、って言われて。今思えば過労だったのね」。ハーブの栽培やアロマの香りに癒され、資格も取得。晩年を自宅で過ごした父が落ち込んでいた時も、手足のアロママッサージを続けた。「すごく喜んで、不安な気持ちがなくなったみたいだった」。今は月3回地域のサロンに出かけ、高齢者や若い母親にマッサージを行う。「喜んでもらえるのが嬉しくて」と頬を緩める。
○…活動のため飛びまわる日々。「夫やご近所の方に支えられて続けられている」と感謝を口にする。「年齢を重ねても、社会のためにやれることを探している人は多い。そんな人たちをつないでいければ」。おっとりした表情のなかに、強い意志をみせた。
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