青葉消防署(齋藤俊彦署長)によると、この冬、区内で入浴中に溺水し救急対応が必要となった事故が今季(2014年10月〜15年2月20日)26件起きていることが分かった。入浴時などの寒暖差で起こる「ヒートショック現象」が原因とし、注意を呼びかけている。
冬場に起きやすいとされる「ヒートショック現象」により脳卒中や心筋梗塞を発症し、浴槽内で溺れるなどして救急搬送された患者26人のうち、10人が死亡、11人が重篤になっている。患者の約8割にあたる21人が70歳以上の高齢者だ。2月に入ってからの死亡者は5人で、増加傾向となっている。同署は「気温が下がっている影響ではないか。特に高齢者は気をつけてほしい」と話している。
「ヒートショック現象」とは、急激な寒暖の差(温度の変化)により血圧が上昇や下降を繰り返し、脈拍が早くなる状態のこと。冬場の冷えた浴室やトイレなどで発生しやすく、脳卒中や心筋梗塞などにつながる。特に入浴時は、温かい室内から寒い浴室に移動した際に血管が収縮し血圧が上昇。熱い浴槽に浸かることで血圧が急降下する。このような血圧の乱高下によって脳卒中や心筋梗塞が引き起こされ、そのまま浴槽内で溺れてしまうこともある。
「脱衣所暖めて」
同署では事故を防ぐ方法として「脱衣所に暖房器具を置き、室温を上げる」「入浴前に浴槽の蓋を開けて浴室内を暖める」などを挙げている。高血圧や不整脈の人は事故が起きる可能性が高いとし、「入浴中に家族が様子を見るようにしてほしい」としている。また、飲酒直後は脳卒中も起こりやすくなるため、特に危険だ。同署は「家族でヒートショックのことを認識し、対策することが大切」と呼びかけている。
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