クラーク記念国際高校横浜青葉キャンパス(女子部)=新石川=のインターアクトクラブゼミは、3月31日から4月3日まで宮城県石巻市で復興支援ボランティアを行った。同ゼミでは、2012年から春と夏に被災地での復興支援に取り組んでいるほか、青葉区内でも募金活動や復興支援イベントへの参加を続けている。
現在のメンバーは16人。生徒の多くは入学以前、「募金はしたけど、現地にはいく勇気がなかった」と話す。会長の丹宗(たんそう)実優さん(3年)は、2年前に初めて宮城県仙台市若林区を訪問したときのことを「建物の基礎だけが残り、他に『何もない』状況を見てただ涙が出た」と振り返る。がれき撤去などを手伝ったが「海岸にお墓とか、そこにあるはずがない物がたくさんあった」と幹事の中村円香(まどか)さん(3年)。「あまりの状況に、黙々と作業するしかなかった。現地では『笑ったりしちゃ駄目だ』とも言われた―」
今回訪問した石巻市雄勝(おがつ)町は、津波でまちの約8割が壊滅し、震災後に人口の4分の1にあたる3千人以上が流出。自然豊かなまちを盛り上げようと、この夏の完成を目指して自然体験施設の再建が進む。現地では、ピザ窯に使われるレンガづくりを手伝った。「子どもたちが遊ぶ姿を想像したら、楽しくなった」と中村さんは表情を緩める。
仮設住宅が多い同市小船越(こふなこし)では、今月11日にオープンした図書館「百俵(ひゃくたわら)館」の石畳の整備に取り組んだ。生活文化の異なる地元住民と仮設住宅入居者の、気軽に交流できる場づくりを目的に整備されたものだ。ゼミを担当する関野亜沙美教諭は「復旧の『直す』から復興の『つくる』に変わってきたから前向きに取り組めた」と話す。丹宗さんも「未来のための作業で、希望を持てた。『楽しくやって』と言ってもらえた」と笑顔をみせる。
生徒たちは「『ボランティアをやりたいけど、やり方がわからない』という人が一歩を踏み出すきっかけになれば」と、フェイスブックで活動を発信。ページの存在を知ってもらうために、毎日キャンパス周辺でビラ配りも行っている。夏には再び雄勝町を訪れ、完成した自然体験施設で子どもたちと交流する予定だ。
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