世界の高校生が議論する高校模擬国連国際大会が5月14〜16日、米ニューヨークの国連本部で行われ、桐蔭学園中等教育学校=鉄町=模擬国連部が優秀賞に輝いた。出場したのは部長の中等6年(高3)真坂卓実君(17)と、岡野源君(17)。同校の国際大会出場は5回目で、準優勝にあたる同賞は初めて。
模擬国連は2人1組で割り当てられた国連加盟国の外交官になり、国際問題について他国の大使と議論しながら決議案の交渉を行う活動。主催者によると今回は20カ国から高校生約1500人が参加し、同校を含む6校12人が日本代表として大会に挑んだ。
真坂君と岡野君は昨年11月、全日本大会でイタリア政府の大使を務めて優勝し、日本代表に選出。今大会では14の会議で最大規模の国連総会に、シリア政府の大使として参加した。
同会議のテーマは「貧困の撲滅」という議題に対し、2日間で解決策を探るというもの。他の大使が自国の政策を主張する中、「相手の話をしっかり聞いて、問題点を分析しながら調整役になった」と岡野君は話す。2人は、政策を図式化した資料を事前準備。初日は中東を中心に5カ国による、紛争解決のための教育促進、インフラ強化を目指した政策グループづくりに成功した。
国際大会でのルールの違いや、2日目に公式発言の場が得られないなど難局続きだったが「(顧問の)橋本先生に『困難を楽しめ』と背中を押され、気持ちを切り替えて力を出し尽くせた」と真坂君。最後まで笑顔と紳士的な態度を貫いた。橋本雄介教諭(39)は「優秀賞の受賞式前、2人は悔しそうに『後輩に優勝を託す』と言っていた。その思いを今後の部活動につなげたい」と語った。
今大会の最優秀賞は、マリ政府の大使を務めたレバノン代表が獲得した。
報告会、25日に
5月25日には受賞報告会を同校ホールで開催。同校6学年(中1〜高3)約千人が参加し、2人がスピーチを披露した。野坂康夫校長は「受賞への憧れや希望を胸に焼きつけ、学校生活を送ってほしい」と生徒たちにエールを送った。
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