15年目を迎える「さつきが丘 粋生きクラブ」を会長として牽引する 齋藤 力(つとむ)さん 榎が丘在住 69歳
”粋”の歳まで”粋”に
○…定年後の男性が月に2度、さつきが丘地域ケアプラザに集まって料理を楽しみ、生涯学習や地域ボランティアに参加する「粋(いき)生きクラブ」。活動開始から15年目を迎えるにあたり、関係者を招いて謝恩会を開催。節目を皆で祝い、会長として「これからも会を盛り上げていく気持ちを新たにした」と笑顔を見せる。
○…葉山町で生まれ育ち、結婚を機に青葉台駅の近くに移り住んだ。サラリーマンとして保険会社でシステム開発に携わり、「家で飯を食うことはなかった」と四六時中仕事のことを考える生活。地域のつながりとも無縁だった。転機が訪れたのは、60歳を過ぎて実父の介護が始まったこと。「それまでご飯を炊いたこともなかった」と笑うが、父親と生活を共にする中で必要性を感じて料理教室へ。そこでクラブの前会長と知り合い、誘われて入会を決意。「地域の仲間づくりとリフレッシュの時間になれば」。そんな思いでクラブの門を叩いた。
○…「今ではクラブの活動日が楽しみ」。料理だけではなく、講師を招いて勉強会や社会見学として各地に出かけることも多い。地域行事への参加も含めて活動は幅広く、何より仲間との会話は刺激になる。もしクラブに入会していなければ、社会的なつながりを失い、家で引きこもっていたかもしれない。だからこそ同世代には「自分で一歩を踏み出すことが大事」と訴える。今ではクラブの活動以外に山登りや竹細工のサークルにも所属し、充実した毎日を送る。
○…粋生きクラブの「粋」の字は「粋に過ごす」という意味ばかりではない。分解すれば八十八と九十。米寿と卒寿だ。「その年までみなが自立をして健康で、料理を楽しみたい、そんな思いが込められている」。会長には昨年4月に就任。会員の高齢化など取り組むべき課題は多い。それでも「会員の知識を生かした地域貢献ができれば」。新たな活動にも意欲を燃やす。
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