3月に青葉警察署長に着任した 高橋 幸治さん 市ケ尾町在住 59歳
このまちでも「一所懸命」
○…「31万人の住民を抱えている割には静かだね」。着任から約半月、治安の良さを実感しているという。一方で、交通事故や振り込め詐欺の多さを気に掛ける。これまで刑事として振り込め詐欺などの知能犯との戦いに警察人生の多くを費やしてきた。その時々、さまざまな対策を講じては、新しい手口を開発された。詐欺対策の難しさを身に染みて理解しているからこそ、力が入る。
○…趣味は日本映画を観ること。「長年、いろんな映画を観続け、若手俳優が成長していく姿を見ることが好き」と話す。高校生を演じていた俳優が父親役をしているのを観るとほっこりするのだとか。また、作品ごとに全く違う姿を見せることに「プロ根性がすごい」と敬意を抱く。
○…「警察は今、世代交代の時代」。団塊の世代の定年退職に伴い、若い警察官が増えてきた。さまざまな場面で世代間ギャップを感じるという。自分にとっての常識を若手がわからない場面にしばしば遭遇する。しかし、それは局所的なこと。「今後何十年も警察官を続けていく上で、地域住民のために役に立つかどうかが大切」と力を込める。コミュニケーションの重要性は感じるが「若い人にとって、署長は話しづらいよね」と、手法は思案中だ。
○…前任地の横須賀市浦賀署で今年1月、通報を受けて現場に駆け付けた署員が、拳銃を奪われて撃たれてしまうという事件が起きた。その署員は3発被弾しながら、犯人を組み伏せて逮捕に貢献。「よくやったと思うが、責任者としてとても考えさせられた」。警察官の使命と本人の命、優先すべきはどちらか。「自分の中では、まだ整理がついていない――」。青葉署は、20カ所目の勤務地。「一つひとつの勤務地で『ここで何をやったか』と後から自分で思えるように、全力で仕事に取り組んできた」。信念とする「一所懸命」な姿勢で、このまちの安心安全を守っていく。
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