いぶき野在住西根成悦さん 現代の名工に選定 “はやぶさ”組み立てた技能評価
厚生労働省が今月14日発表した平成23年度「現代の名工」に、はやぶさなどに代表される人工衛星システムの総組み立てに長年従事してきた区内いぶき野在住の西根成悦さんが選ばれた。
現代の名工は、優れた技能を持ち、その道の第一人者とされる人物を表彰する制度。昭和42年の創設以来、技能者の地位や技能水準向上などを目的とし毎年1回、全国から150人が選ばれ、卓越技能章などが授与されている。推薦区分には、各都道府県知事や全国的な事業主団体等があるが、西根さんは一般推薦から選定された。
西根さんはNECのグループ会社『NEC東芝スペースシステム(株)相模原事業所』(相模原市中央区)に勤務。最先端の性能を備えた科学衛星や惑星探査機の機械系組み立てにこれまで従事してきた。微細な部分から衛星全体の組み立てまで優れた技能を有し、後進の指導・育成に貢献してることや、月以外の天体の物質を地球に持ち帰ってきたことで世界的に注目を集めた小惑星探査機はやぶさの組み立てでもチームを率いたことも受賞の要因となった。
衛星などの組み立ては、限られたスペースの中で観測機などを配置する作業。膨大な数の設計図を基に組み立てるためチームワークが重要となる。西根さんはリーダーとしてチームをまとめる立場を担っている。
今月15日には、都内の京王プラザホテルで表彰式が行われ、輸送用機械器具組立などの技能者が名を連ねた部門を代表し表彰状を受け取った。
「今回の受賞を知った時は”何で私が?”とびっくりしました。私が現代の名工に選ばれたことで、子どもたちに物づくりの楽しさが伝わり、宇宙への夢などが大きくなってくれれば嬉しい」と話した。
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