新生ベイスターズが始動 地元からは期待の声
横浜スタジアムを本拠地とするプロ野球、横浜ベイスターズの新オーナーが、携帯電話向けゲームサイト運営会社ディー・エヌ・エー(本社/東京・渋谷区/以下D社)に今月1日、決まった。98年の優勝を最後に低迷するチーム再建に向け、D社のもと新生ベイスターズが動き出した。
前オーナーTBSホールディングスから買収したD社は99年3月設立の東証一部上場企業。携帯電話向けのゲーム・交流サイト「モバゲー」を主力とし、ゲームで使うアイテム販売を主な収益源としている。
横浜との関連性が薄いとされる企業がオーナーということでチーム買収を不安視する声もあるものの、ファンや関係者らからは再建への期待感が高まっている。
年間40試合は観戦したことがある戸塚区在住のファン、佐藤茂信さんは「近年は負け続けていて、観ていて疲れた。とにかく勝ってほしい」と強いチームを求める。球団もがんばっているので、市民として今後も応援したいとも加えた。
岡野誠一横浜市商店街総連合会長も「(球団譲渡は)寂しいが、変わらずに応援していきたい」と話す。
ベイスターズファンである光田清隆横浜市文化観光局長は「強力に再生してほしい。集客力が非常に大きいし、勝てば横浜が元気になる」と観光面での集客効果も期待する。
チーム再建に着手
ベイスターズは今年もトレードなどによる補強策を講じたが、結果は4年連続最下位に。過去10年で最下位8回と低迷していることもあり、本拠地の横浜スタジアムの観客動員が他チームに比べ少なく、D社は魅力ある強いチームでの集客を目指すことになる。
チーム再建には金銭を含めた大型支援が不可欠という声が多い。D社はすでに大型外野手やFA投手獲得に向けた動きをみせるなど、近年チームになかった補強に取り組んでいる。
役員人事では前球団社長で、ホームゲーム開催時には外野スタンドに足を運ぶなどファンとの交流を深めていた加地隆雄氏を会長に、笹川博氏を取締役に就任させたほかは一新した。
35歳の若さで就任したD社の池田純球団社長は横浜市出身。小学生のころは大洋ホエールズの帽子をかぶって横浜スタジアムで観戦したといい、ファン目線での経営にも期待がかかる。
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