神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
緑区版 公開:2012年5月24日 エリアトップへ

横浜市 重心児施設を新設へ 入所待機者解消へ一歩

公開:2012年5月24日

  • LINE
  • hatena

 重症心身障害児・者(以下、重心児)が生活する入所施設の不足を解消しようと、横浜市が整備する施設としては、旭区、鶴見区に続き3カ所目の施設建設を港南区内に計画中だ。入所を希望しながら在宅生活を送る重心児や、近隣自治体へ入所を強いられる現状に歯止めをかけられるか注目が集まる。

 先天的理由または出産時の事故等により、重度の知的障害と肢体不自由がある重心児。ほぼ寝たきりで会話による意思疎通も困難な状況にあり、医療的ケアなしでは生活できない者も多い。市内では南区にある県立施設を含む3施設に約130人が入所し、常駐の医師や看護師らの支援を受けて過ごしている。

 しかし、入所希望者すべてをカバーするには至らず、比較的余裕のある近隣自治体の施設に市が受け入れを依頼しているのが現状で、市によると市外の施設に入所している重心児は85人。静岡県浜松市の施設を利用するケースもあるという。

「一刻も早い整備を」

 さらに、在宅で介護を受ける重心児は2011年3月時で831人。医療の進歩により老齢期の重心者が増え、介護者の高齢化も進む。鼻から通した管による食事の介助、体位変換、頻繁な痰吸引など介護者には大きな負担となり、潜在的な入所希望者も多い。

 市内重心児の親による連絡会「ぱざぱネット」の下山郁子会長は「80代の高齢者が介護するケースも多い。親に何かあったら、自力で生きられない重心児を思うと不安。子ども達の安全な暮らしのため、一刻も早い整備を望む」と深刻だ。

定員は200人規模

 これを受け、市は数年内に入所を必要とする重心児や市外施設からの転入希望者を約160人と想定し、当面は入所希望のニーズを満たすことができる定員200人規模の施設整備を計画。現在は地元説明会を開催している段階で、14年度の開所を目指している。

 重心児施設をめぐっては、施設を多方面に分散するべきとの意見も一部にあるが、市では「(市内への早期設置を求める)家族の声も多く状況は切迫している」とし、今回の計画はあくまで問題解決に向けた一歩と位置づけ、理解を求めている。
 

緑区版のトップニュース最新6

謝金、倍額に引き上げ

特別支援教育支援員

謝金、倍額に引き上げ

ニーズ発掘し、人員確保へ

4月18日

「地域活動のきっかけに」

緑ふれあいサロン

「地域活動のきっかけに」

次代の担い手を醸成

4月18日

「STGs」を発表

竹山住宅管理組合協議会

「STGs」を発表

できることから実行を

4月11日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月11日

餃子作りで就労支援

フラットガーデン

餃子作りで就労支援

イベントで事業所披露

4月4日

公園すべて禁煙へ

横浜市

公園すべて禁煙へ

条例改正目指し、来春から

4月4日

あっとほーむデスク

  • 1月18日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

  • 4月20日0:00更新

緑区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

ハープで名曲奏でる

みなとみらいホール

ハープで名曲奏でる 三浦市文化

4月27日にコンサート

4月27日~4月27日

緑区版のイベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月18日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook