福祉事業所「ぷかぷか」 障害者と地域「芸術」で結ぶ アート作品の展示開始へ
霧が丘にある福祉事業所「ぷかぷか」が、同所を利用する障害者が創作した絵画や装飾品などの芸術作品を展示する新店舗の開店準備を進めている。作品展示を通じ、地域住民と障害者たちの交流を促進し、相互理解を深めていきたいとしている。
2010年に開所した「ぷかぷか」では現在、20から40歳代の知的・精神障がい者約15人がパン製造やカフェの接客の仕事に取り組んでいる。これまで、霧が丘の店舗をはじめ、緑区役所などへの出張販売などを行う中で、少しずつ地域住民との交流を深めてきたという。
同事業所を運営する高崎明理事長は「地域の方との交流は障害者たちのやりがいや仕事へのモチベーションにも繋がっているようだ。彼らの素直な態度や人間味のある接客を支持してくれる方もでてきている」と話す。
現在パン工房として借りている店舗の隣が空き店舗となったのを機に、新規事業を模索。30年の養護学校勤務経験がある高崎理事長が障害者との長年の交流の中で「特に素晴らしいと思う芸術的才能」を地域に発信しようとアートスペースの開店を思いついた。「日頃彼らが描く作品には驚かされる。こうした感動を少しでも地域の方に知っていただき、障害者とともに生きるということを考える機会にしていただければ」と高崎理事長は話す。
同所ではこのアートスペースと空いている店舗をもう1店借り上げ、弁当の製造・販売事業を立ち上げる方針。どちらも5月〜6月初旬頃までには本格稼働させたいとしている。
アートスペースでは常時5、6点ほどの絵画やネックレスなどの装飾品を展示・販売。弁当・惣菜販売店では十日市場地区などの地場で採れた野菜を使った弁当を販売する予定。
高崎理事長は「生産効率だけ考えると障がい者はマイナスに働くことが多いが、障がい者の素直な人柄を生かした商売のやり方があることを示したい」と話している。
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