緑区版 掲載号:2015年5月28日号

横浜市

住宅耐震化、目標に近づく 社会

9年間で達成率86%

 横浜市は旧耐震基準で建てられた「木造住宅とマンションの耐震改修目標」を2006年度から10年間で約4000戸と掲げ、改修促進事業を進めてきた。昨年度までの改修完了戸数は合計3463戸(86・5%)となり、今年度での目標達成が見えつつある。

 「市耐震改修促進計画」を元に横浜市は1981年5月末以前に建てられた住宅を対象に、無料の耐震診断と耐震改修費用の一部を補助する防災支援事業を実施している。同計画策定から昨年度までの9年間で、改修完了戸数は木造住宅2138戸、マンション1325戸と目標まで残り、約500戸と迫ってきた。今年度は5月15日現在、木造住宅が20戸程度、マンションの改修完了については0戸で推移している。

防災意識の低下も

 一方で、木造住宅の診断申込件数が昨年度740件と1995年の制度スタート以来、過去最低となるなど、市民の防災意識の低下で100%達成は予断を許さない状況だ。東日本大震災直後の11年度は最多の2700件を記録、これと比較すると3割にも満たない。同事業に登録する青葉区にある建築会社は「震災直後は、年間10件以上の耐震改修があったが、最近は事業の活用がない。年月が経ち、防災への意識が低下しているのでは」と指摘する。

 また、東日本大震災直後は同事業への申請が相次ぎ、補助決定までに1年弱かかり、申請者からの苦情が出る事態もあったため、昨年10月からは審査手続きを一段階に簡素化、提出書類を減らすなどスピードアップを図り、事業利用者の促進に努めてきた。

未改修、依然16万戸

 阪神・淡路大震災では、旧耐震基準で建てられた住宅の倒壊が多く窒息死、圧死が死者数の約9割を占めた。そこで政府は、住宅の耐震化目標を今年度までに90%と定め、各自治体に改修を促してきた。

 市では、今年度中に目標である4000戸に到達すると、市内の耐震化率も90%になる見通し。しかし、「耐震性がない」とされる住宅は依然、約16万8000戸残ると推測されており、市担当者は「まだまだ、倒壊の恐れのある住宅は多い。支援事業などを活用し、安心、安全な住まいを手に入れてほしい」と改修を促す。

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