緑区民音楽祭ふれあいコンサートにピアニストとして出演する 大貫 夏奈さん 旭区在住 28歳
努力で掴む夢の舞台
○…2013年から緑区民音楽祭の登録アーティストとなった。緑区での演奏機会はこれで2回目。生まれ育った横浜で、全国的にも「ひっぱりだこ」の作曲家でエンターテイナー・青島広志氏との共演機会を得た。「青島先生はどんな素材も一流のエンターテイメントに仕上げてしまう天才。今から楽しみ」と意気込みを語る。
○…3歳でピアノを始めた。高校生の時師事した黒田亜樹氏の指導に衝撃と感動を覚え、自らも「あんな音楽家になりたい」と迷いなくこの道に進んだ。黒田氏の教え方は一小節を丁寧に”読解”し、その中に込められた”物語”を深く追求していくもの。「1回のレッスンで数小節しか進まないなんてことが普通にある。楽譜の読み方を始めて教わったというか、例えるなら言葉を始めて覚えた時のような感動と衝撃があった」と目を輝かせながら振り返る。黒田氏は今でも事あるごとにアドバイスをもらう人生の師匠だ。
○…休日にはミュージカル鑑賞などをして過ごす。劇団四季に始まり、好きが高じて本場ブロードウェイにも訪れた。「本場はやはり凄い」。芸術の本場で本物に触れる経験はいつも自分に刺激をくれるという。現在もイタリアの「ペスカーラ音楽院」に在籍し、年に数回渡って研鑽を積むのも、そんな思いからだ。「常に勉強をしなければ叶わないという気持ちがある」と胸の内を語る。来年1月には日伊国交150周年を記念し、ソロコンサートを企画しているという。
○…ふれあいコンサートでは、ピアニストなら誰でも思い入れがあるショパンの曲を選んだ。一般よりも小さく細い手で弾く「英雄ポロネーズ」には同じように手の小ささで悩む後進たちへの「応援の気持ち」を込めるつもりだ。「どんな不利な条件も、努力や工夫、強い気持ちで乗り越えられると伝えたい」。夢に向かう強い気持ちの中に、ふとした優しさを覗かせる。
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