県政レポート【10】 「夕張の今」は「日本の未来」!? 神奈川県議会議員(緑区選出) 古賀てるき
11月10日、県議会の派遣承認に基づき北海道夕張市へ視察に行って来ました。
財政破綻から10年
かつては炭鉱の町として栄えてきた夕張市ですが、国のエネルギー政策の転換に伴う炭鉱閉山と人口減少、行政の効率化の遅れや観光施設への過大投資、さらには不適切な財務会計処理により、2006年に約353億円の赤字を抱えて破たん。
国の管理のもとで財政再建を目指す「財政再生団体」として残り約245億円(2016年11月現在)の借金を返済中です。
夕張の今、高齢化率49%
東京23区より広い面積に、最盛期には12万人いた住民は今9千人弱。高齢化率49%。小中学校は1校ずつに統合。下水道使用料1・6倍値上げ、図書館は廃止され保健福祉センターの図書コーナーへ移設と、空気のように当たり前と思われた行政サービスがいや応なしに縮小しています。特に市民総合病院は病床を171床から19床に減らし診療所として再出発。市内にCTやMRIは1台もない状態です。
「自分事」としての意識を
しかし人口減、少子高齢化、財政難はもはや夕張だけの問題ではなく、神奈川も含めた全国の問題です。10年前の事業見直しに関わり現在夕張市財務課長の「『これは無くしても死にはしない』といってドンドン事業が削られていった」との言葉が耳に残りました。どの行政サービスを廃止するか、残すか、充実させるか。それぞれが「自分事」として真剣に考え議論すべき時です。
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「紅麹」から考える安心な暮らし4月4日 |
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