今月10周年を迎えるららぽーと横浜の所長を務める 伊藤 正彦さん 緑区在住 56歳
明かりを灯す存在に
○…約280店舗を有する、県内最大級の大型商業施設を取りまとめる。「地域、子ども、花、音楽、スポーツ」をキーワードに管理、運営の陣頭指揮を執るリーダーのトレードマークは、髪を後ろで束ねたちょんまげスタイル。14年の着任後には、出店者や周辺地域と交流を図るための清掃活動を月1回のペースで開始。「館内も外もきれいな場所は入りやすいでしょ」。行動の先には常に「ららぽーと横浜」がある。
○…宮城県出身。大学卒業後、仙台にある駅ビルの衣料品専門店に就職した。30歳の時、街全体の発展に寄与していた「ファッションドーム141」へ転職。ここで人生の恩人に出会う。20歳年上の館長は徹底した現場主義で、当時では珍しい顧客満足(CS)や従業員満足(ES)を常々口にしていた。「全て答えは現場にあるって」。その時の教えを胸に、自身も1日2万歩を目標に館内を歩き回る。膝下の脚を見せるためにスラックスをまくり上げ「この歳にしちゃ筋肉があるでしょ」と笑みを見せる。
○…開けてくれてありがとう――。現在勤める三井不動産グループに誘われ48歳の時、仙台駅から少し離れた「ララガーデン長町」の所長に就任。喜びも束の間、東日本大震災が起きた。「館内はもうめちゃくちゃ」。当時は買い物も、何もできない状況。約1カ月半後、全館オープンに漕ぎつけた。「泣きながら抱きついてくる人もいて、私も泣きました。施設は地域の人、働いている人に明かりを灯す存在なんだ」。地震を経験し、改めて大切なことに気づかされた。
○…息抜きは神社、仏閣を妻と巡る御朱印集め。川崎大師などは「ポイントを稼げる。もう4冊目になりました」と嬉しそうだ。今月迎える10周年イベントも大詰めを迎えている。「ありがとう」を贈る巨大モザイクアートや著名人のイベントなど盛りだくさん。「3月中に発表するので楽しみにしてほしい」
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