三保出身の学僧印融法印(いんゆうほういん)が来年5百回忌今秋には公開講座も

文化

掲載号:2017年8月17日号

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印融法印が眠る墓所前に立つ北田住職(右)
印融法印が眠る墓所前に立つ北田住職(右)

 室町時代に武蔵国久保(現在の三保町)で生まれた学僧・印融法印が来年500回忌を迎える。区内では今秋、活動の拠点となった寺の住職らが中心となり、その足跡をたどる公開講座が開かれる。

 現在の三保町で農民の子として生まれた印融法印は三会寺(港北区)で伝法を受けたのち、高野山の無量光院(むりょうこういん)で住職となったが、関東の仏教衰退の話を聞きつけ下山。関東各地の荒廃した寺院を再興して回ったといわれる。

 牛の背にまたがり、備え付けられた小さな机で移動しながら勉強をするほど熱心な学僧だったと伝えられており、60種類以上200巻を超える著作や書写本を残した。中でも有名なのが、鎌倉時代の百科事典「塵袋(ちりぶくろ)」の写本だ。印融法印が74歳の時に著した11冊からなる同書は、当時の文化・生活様式を伝える貴重な文化財として国の重要文化財に指定されている。

 印融法印が活動の拠点にしていたのが、緑区小山町にある観護寺(北田智昭住職)。同寺によると、印融法印は高野山から下山後三会寺の住職となったが、各地を回る中で住処として主に使用していたのが観護寺だったという。

 また同寺には印融法印が眠る墓所や自身が植えたとされる菩提樹などがあり、ゆかりは深い。来年500回忌には同寺で法要が執り行われる予定だという。

 85歳でその生涯を終えた印融法印の命日は旧暦で8月15日だとされ、来年の9月17日には大々的な法要が計画されている。雅楽を交えて行う最高位の儀式である100人規模の舞楽法要は「関東でも珍しいものになる」と北田住職は話している。

 横浜市内の30の寺院から構成される「印融法印五百回忌実行委員会」(黒多良弘会長)は今年10月30日、緑公会堂で公開講座「印融法印と中世横浜」を開催する。講師には横浜市歴史博物館の遠藤廣昭さんと歴史研究家の相沢雅雄さんが招かれる。参加無料・申込不要(当日先着450人)。

 また11月6日には「印融さんの足跡をたどるウォーク」も開催。生誕地をはじめ、区内に点在する印融法印ゆかりの地を歩く。要申込み。ハガキに住所・氏名・【電話】を明記し、〒224-0054都筑区左江戸町2240「印融さんを学ぶ会足跡部会」倉岡さんまで。詳細は【電話】045・941・2977。

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