最新号:2012年2月 9日号
2010年6月17日号
○…「昨年3位の雪辱を果たせて、本当にうれしいですね」。角刈り(ブロースカット)というシンプルなスタイルを競うこの部門は、何より高い技術と正確性が求められる。微妙なハサミの入れ具合ひとつで、出来上がりが大きく変わるプレッシャーとも戦う。「毎日の練習の成果が出ました。髪の長さ、1ミリの勝負でした」。
○…下田町の「ヘアーサロン・マツハシ」に勤める。この大会に向けて、半年前から毎日、営業時間外や休みの日を使って、研さんを重ねてきた。週1、2回は、同種目で4連覇を果たした先輩の指導を受けた。「衝撃を受けた。細かい技術力など、一から勉強しました」。熱中するあまり、朝を迎えてしまうことも少なくなかった。「一度のめり込むと、突っ走る性格。まわりが見えなくなっちゃうんですよ」と笑顔をみせる。
○…手に職を得たいと思ったのが、理容師を目指したきっかけ。綱島にある専門学校に通った。授業で、初めて髪を切ったときは、自分の思うようにならなかった。「こんなに難しいとは予想外だった。ただ、課題がある分、余計にやる気になった」と振り返る。知人の紹介で8年前、今の理容室に。オーナーの技術を盗む毎日が始まった。驚いたのは、会話でお客さんを楽しませながらカットする姿。「私は施術にのめり込むあまり、会話をする余裕がないんですよ」。改めてお客さんとのコミュニケーションの重要さを感じている。「カット後に“ありがとう”と言われるのは最高ですね」。
○…30歳代には、独立したいと考えている。「小さい子どもから、80歳を超える高齢者まで、いろいろな年代の方に喜んでもらえる場所を作りたい」と意気込む。「人も育てたい。自分が指導してもらった恩返しですね」。お客さんからの“感謝”の言葉を求めて、新しいステージに向かい、また走り出した。持ち前の“集中力”を胸に。