児童書専門店「ともだち」 本の楽しさ伝え40年 周年イベントも開催
日吉本町にある児童書専門店「こどもの本のみせ ともだち」が今年、設立40周年を迎えた。主婦らで構成される運営メンバーが、地域の子どもたちに良質な本を届けようと、地道な活動を続けている。7月上旬には周年記念イベントが開かれ、これまでの歩みも振り返る。
「ともだち」は、徳村彰・杜紀子夫妻が1964年に開店した一般書店「日新堂書店」が前身。夫妻が73年、当時区内に図書館がなかったことから、子どもたちに本の楽しさを知ってもらいたいと、児童書専門店にリニューアルしたことが始まりだ。
その後82年に夫妻が店を離れることになり、一旦は閉店も検討された。しかし、店に愛着を持つ人たちが協力することにより継続。そのうち「共同運営」という独特のスタイルが生まれ、現在に至っている。
「おはなし会」も好評
店には育児中の保護者や近隣の小学生がふらりと訪れ、絵本を読んだり、メンバーらと会話を楽しんだりする。
現在店長を務める密本(みつもと)千種さんは、02年にメンバーに加入。元々は自身の子どもが幼児だったときに、同店を利用していた。「私を含め今の共同運営者の多くは本好きな主婦で、以前はお客さんだった人ばかり」と話す。いつしか店が持つ「魅力」に引き寄せられ、支える側に回ったという。
店舗には、約2000冊の絵本などがあり、1カ月に130程売れるという。本の選定はメンバーが月一回書籍会議を開き決めている。また、店内や綱島と日吉の地区センター、鯛が崎プレイパークなどを会場に「おはなし会」も開催しており、本の楽しさを様々な形で伝えている。
周年記念として7月5日(金)には徳村さんが来店し、開店時の思い出話を披露するほか、6日(土)には、いきいき会館多目的ホール(グリーンライン日吉本町駅2F)を会場に全国各地で泉鏡花や宮沢賢治作品などの「語り」をする古屋和子さんをゲストにイベントが開かれる。
「ともだち」のスタッフ漆原友子さんは「ここは居心地の良い大切な場所。子どもが大人になって懐かしげに顔をみせてくれることも。代々受け継がれてきた雰囲気を大切にしたい」と笑顔を見せる。
イベントの申込み方法など、詳細は同店【電話】045・561・5815まで。
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