今回指定された新横浜地域のリプロセル（写真右）と慶應大矢上キャンパス
横浜・川崎両市と神奈川県が共同推進する、『京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区』（注）の対象区域に、新横浜区域（（株）リプロセル）と慶應義塾大学矢上キャンパスがこのほど、国により追加指定された。区内で特区に指定されるのは初。
今回指定された新横浜区域では、株式会社リプロセルが行っている「ヒトｉＰＳ細胞の培養試薬や培養技術を駆使した研究開発」が評価された。この事業は、次世代医療において再生医療への応用が大きな期待を集めているｉＰＳ細胞を、新しい治療や健康福祉分野で活用し、社会的還元につながることに期待が集まっている。
一方、慶大矢上キャンパスは「医療情報データベース整備と医工連携事業の推進」が評価された。
同大は、理工学部と慶應義塾大学病院を有する医学部、湘南藤沢の環境情報・総合政策学部の合同による医工連携の拠点となっており、機能を活用した新たな医療機器の開発分野にも期待がかかっている。
新産業の振興加速へ
「京浜臨海部ライフイノベーション」で県と両市は、個別化・予防医療時代に対応したグローバル企業による革新的医薬品や医療機器の開発・製造と健康関連産業の創出を目的としている。今後同特区には国から税制上・財政上の支援措置などが適応される。
市経済局新産業振興課の花内洋課長は「ライフイノベーションは今後期待される分野。２つの区域は再生医療分野と情報基盤構築分野において大きな役割が期待されています。今回の区域拡大をきっかけとして、新産業の振興を含め、目標実現に向け更なる加速となることを期待している」と話す。
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