2月8日に横浜ラポールでファミリーコンサートを行う、障害児親子の活動サークル「ラビッツ」の代表を務める 鈴木 由紀子さん 新横浜在住 50歳
地域で見守る社会 願って
○…「子どもは音楽好き。地域の人も皆で楽しめるのはコンサートだと思って」。知的障害、肢体不自由児など多様な障害を持つ子とその親の活動団体「ラビッツ」。代表として中心的にコンサートを企画してきた。母親たちの演奏などのほか、視覚障害の子どものキーボード弾き語りも。「楽しんでもらうことが目的だけど、障害に触れたことがない人に”知ってもらう”きっかけを作りたい」と柔らかい視線でしっかりと語る。
○…親・当事者・兄弟が参加し音楽療法、調理、アートなど様々な活動を行っている。事務作業や会合と多忙だが「チラシなどの製作もやっていると楽しくなって」と常に前向き。27人のメンバーは得意分野を生かしながら協力し、活動を続けている。12年前の活動開始以降、多くが赤ちゃんの段階で入っているため共に成長してきた思いが強い。
○…週3の仕事も続けながら活動する日々。中学1年生のダウン症を持つ長男と、小学4年生の長女の母親でもある。大切にしているファイルがあるという。中身は結婚後、毎年欠かさなかった新聞のスタイルをまねた年賀状だ。2000年から続き、家族の成長の記録が綴られている。第1号は結婚の知らせ、続けて出産の報告、子どもがダウン症を持っていたこと、家族で遊びに行ったこと…。「どんな風に成長しているか見て欲しかった。これも誰かへ発信したい気持ちからなんです。障害者を知ってもらう機会を増やしたかったから」。ハガキには家族の笑顔がいっぱい並ぶ。
○…「ラビッツは多様な子がいる小さな社会」と話すのは実社会も色々な人がいるのが自然と考えるから。福祉制度は整ってきたが障害者が地域の人とつながりを持つのはまだ大変だ。「小さな地域に色んな人がいて成長を見守る、いつかそんな風になったらいいな」。コンサートは障害を持ち生活する家族がいると身近に知ってもらうための一歩。そんな未来を思い、前を向く。
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