第2次世界大戦終戦70年を受けて、区内の戦争体験者に話を聞く、本紙の「シリーズ戦後70年」で登場した高田西在住の栗原茂夫さん(80)に、鶴見区在住の中学2年生・丹羽ゆめさん(13)が21日、話を聞く機会が生まれた。
二人の”対談”は、丹羽さんの母親が港北公会堂に置かれていた本紙を読んだことがきっかけ。親族などから戦争体験を聞き、それをレポートにまとめる夏休みの宿題が優萌さんに出ていたことから栗原さんに体験談を語ってもらうことにした。
栗原さんは、サトウキビ栽培をする開拓移民の子としてサイパン島に1935年、生を受け、同島玉砕の際、父親と弟2人を亡くしている。戦後は横浜市立小学校の教員を定年まで勤め上げた経歴を持つ。
当日、栗原さんは自身で作成した資料を優萌さんに示しながらサイパン島での日々を語っていった。当時2万人の民間人が在住していたことや電気はなく、夜はランプで過ごしていたこと、軍国教育の洗礼や、米軍に制海圏を奪われた後、空襲が始まり洞窟へ避難した経緯、その後の飲食料の不足による強烈な飢餓経験、そんな中、父親を失ったことなどが語られた。
中でも優萌さんがもっとも引き込まれたのが、米兵の捕虜になる際、栗原さんの母親・都さんが「死ぬときはみんな一緒で」と強い覚悟を決めた場面だった。
「何て凄い方なんだろうと思いました」と声を強めて振り返った。同時に「こういう貴重な体験をされた方の話を私たちが後世に伝えていく責務があると感じました」と話した。
栗原さんは「ありがたい機会となった。私たちの世代がいなくなると戦争体験が継承ができなくなる。丹羽さんのような若い世代の人につないでもらいたい」と語った。
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