師岡熊野神社(石川正人宮司)で14日、今年1年の農作物の出来や世の中を占う「第1067回筒粥神事」が行われた。
大釜の中に27本の葭の筒と米を一升入れ、本殿裏にある「の」の池の御神水を加えて炊き上げる。石川宮司が葭を引き上げ、筒の中に煮られた米の粥がどれだけ詰まっているかで吉凶を占う。天暦3年(949年)から綿々と続く神事で、今回で1067回目。横浜市の無形民俗文化財にも指定されている。
好天に恵まれた当日、寒気をものともせず、氏子や地域住民など多数の観衆が集まり、占いの行方を見守った。石川宮司が炊き上がった筒を開き、「大麦-七分」「小麦-三分」「わせ-半分」「粟-半分」「大根-十分」「小豆-半分」「蕎麦-半分」「かいこ-三分」「茶-三分」などと農作物の出来を次々に読み上げていった。
例年もっとも注目される「世の中」(景気)の吉凶は「七分」だった。
終了後には、大釜で炊き上がった粥が聴衆に振舞われた。石川宮司は「神様の御神威が入っているため、これを食べるとその年、風邪をひかないと伝えられています。皆様の健康・長寿をお祈りします」と話した。
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