地震などの自然災害対策に力を入れる港北区は今年度、区内28 カ所ある地域防災拠点に、プライバシー確保のためのパーテーション(仕切り)などの配備を始めている。避難所生活における心身のストレス軽減が目的で、今後5年間をかけて一定数の導入を進める方針だ。
熊本地震でも課題
「着替える場所がない」「床が硬くて眠りにくい」――。これらは東日本大震災で浮き彫りになった避難所生活の課題だ。
港北区では、被災関係者による講演会や防災関連のイベントを通して得た情報を教訓に、長期間の避難所生活となった場合、被災者の心身のストレス軽減が重要との判断から、パーテーション、エアマットの導入を決めた。
導入予定のパーテーションは、幅・奥行き各200cm、高さ150〜200cm。防犯上の観点から天井がなく、区では体育館の一角に配備して着替えや乳児への授乳時などに交代で使うことを想定している。エアマットは、各自で膨らませる座布団型。3個並べるとベッドとして使用でき、体への負担緩和や寒さ対策を目的としている。
これらを購入する予算に新たに約450万円を盛り込んでおり(備蓄品を運搬するためのかご台車含む)、区では今後5年をかけ、各拠点の要望を聞きながらパーテーション1拠点3基、エアマットは1200個(約400人分)を目安に配備を進めていく。5月29日(日)に新田中学校で行われる防災訓練で先行的に展示される予定だ。
4月14日に発生した熊本地震でも、度重なる余震などで自宅に帰ることができず、避難所生活が長期化している。区総務課危機管理・地域防災担当は、「防災拠点は一時的に避難するだけでなく、長期間暮らす可能性があるので、少しでも快適に暮らせるよう環境改善に努めたい」と説明する。
区役所に募金箱
熊本地震に際し、港北区役所では今月19日から正面玄関入口で募金箱を5月18日(水)まで設置する。ほかに日吉・新横浜行政サービスコーナーにも置かれる。
募金箱に関する問合わせは危機管理課【電話】045・671・2171。
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