県政報告158 差別のない社会めざそう 県議会議員かながわ民進党県議団 はかりや珠江
相模原の県立津久井やまゆり園において発生した殺傷事件から約２か月が経ちました。改めて亡くなられた方々に哀悼の意を捧げ、ご遺族、関係者の皆様にお見舞いを申し上げます。
この事件は、同園の元職員男性が、深夜施設のガラスを割って侵入。多数の利用者等を殺傷する凄惨なもので、社会に大きな衝撃を与えました。
事件を受けて県では、状況把握や事実確認に努めると共に、直ちに利用者や家族、施設職員等のこころのケアや代替施設などについての支援を実施。「再発防止対策・再生本部」や「検証委員会」を設置し、必要な対策と再生に向けた取組みの検討を進めています。
施設では、ほぼ全体に大量の血痕が付着するなど被害が大きく、利用者や職員からは「建替え」を望む声が出ていました。部分改修では長く事件の記憶にさいなまれる心配もあるため、このほど全面的な建替えを行う方針が示されました。
県議会は、今定例会初日の冒頭に、事件で亡くなられた方々に黙とうを捧げ、厚生常任委員長から「県立津久井やまゆり園で発生した事件の再発防止と共生社会の実現を目指す決議案」の提案があり、全会一致で可決。議会として、再発防止策の構築とともに、生きる喜びを分かち合うことのできる共生社会の実現を目指す決意を示しました。
さらに「かながわ民進党」の代表質問では、障がい者等への偏見や差別意識をなくすことの重要性を訴え、「共に生きる神奈川を目指した条例」の制定を提案。
本件では、加害者が障がい者に極端な偏見を持っていたと報道されています。４月には「障害者差別解消法」が施行されました。事件のあった神奈川が、法律を受けて県条例を制定し、差別意識のない共生社会を目指すことは、意義があります。県民の皆さんの声に耳を傾け、「心のバリアフリー」が進むことを願いつつ、実効性ある条例ができるよう働きかけを続けます。
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