市は17日、港北箕輪町二丁目地区地区計画の都市計画決定について、素案説明会を日吉南小の体育館で実施した。市が説明した建設予定のマンションの高さが60mになることに対して、集まった約200人の住民からは「納得ができない」という多くの声が上がった。
日吉駅と綱島駅の中間に位置し、綱島街道沿いに約5・9haの面積を有する同地は、野村不動産(株)が敷地内にマンションなどの建設を計画している。
市は住民に対し「綱島街道沿道にふさわしい都市機能としてオープンスペースや安全で快適な歩行者空間を確保しつつ生活支援・生活便利機能に適切に配慮する。また、土地の合理的かつ健全な高度利用を図るとともに、地域交流の促進や環境配慮の取組みにより、横浜にふさわしい持続可能な市街地を形成することを目標とする」と発表した。
敷地内には保育園、学童施設、生鮮食品や日用品などの小売店舗のほか、クリニックやフィットネスが入る商業施設の整備を予定している。加えて、サービス付き高齢者向け住宅、地域防災倉庫、地域交流施設のほか、約1・0haの広場などを整備するとした。
住民「納得できない」
一方で、一部を除く敷地は準工業地域に指定されており、建物の高さ制限は20m以下になっているが、計画では3棟建設が予定されているマンションについて、高さ60m(20階建て、計1320戸)にするとした。昨年8月と10月に野村不動産(株)による住民説明会が行われており、そこで発表された計画内容と変わらないことに対し、一部の住民は「住民の意見は反映されないのか」「60mの壁が立つようなもので周辺の景観が損なわれる」「納得ができない」などと反発した。
地域に開かれた空間確保
市都市整備局の担当者は住民の意見に対し「都市計画を整備する上での緩和。歩行者空間や広場など、地域に貢献できる公開空地をしっかりと確保していく事と周辺環境への配慮などのバランスを取っていった結果、総合的な判断として最高60mとした」と回答した。
公聴会を実施予定
「住みよい綱島・箕輪・日吉のまちを考える会」事務局長の木間誠司さんは「1000人を超える住民の署名を集め市に要望書を提出している。住民の思いを反映し、自信を持って後世に残せる街並みづくりをしてもらいたい」と話した。
また、日吉地区連合町内会会長の小島清会長は「交番や郵便局の設置のほか、敷地内の広場を地域住民にも開放してもらえるよう市などに要望書を提出している。今後の議論に期待したい」とコメントした。
市は、4月25日(火)の午後7時から日吉南小で公聴会を実施する予定だ。
港北区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|