新横浜第一公園(新横浜1の22の6)で1日、このほど完成した災害用井戸の完成除幕式が行われ、新横浜町内会・金子清隆会長をはじめ横山日出夫港北区長、中田秀昭港北土木事務所長らが出席した。
横浜市内では昨年度までに、災害発生時の避難拠点となる小中学校など140校に「災害時下水直結式仮設トイレ」が整備されており、今年度も34校への整備が予定されている。
新横浜町内会でも、港北土木事務所に災害時仮設トイレの設置依頼をし、2013年度5基を導入している。この災害時トイレは発災時にマンホールを開けて設置をするもので、下水管直結で排出するもの。今回の井戸は、このトイレの排水用となる。
同町内会では1996年以降周辺にマンションの建設が進み、今では1万1千人を超える住民が暮らすほか、多くの企業、商業施設、日産スタジアムなどの大規模施設が点在。金子会長によると、発災時に水道が止まった場合に、最寄りの鳥山川からポンプ車を使用して給水するにも消防団が駆けつけられない可能性もあることなどから、流す水をどう供給するかがこれまで議論となっていたという。
町内会で管理
井戸は、約40mを掘削し新設。新横浜2丁目に場外馬券売り場「WINS新横浜」を構えるJRAの環境整備事業交付金が使用された。中田所長は「どの公園でも設置できるものではない」と話し、今後の管理は同町内会が行うという。
除幕式当日は、金子会長と横山区長が協同してポンプのハンドルを上下に動かすと蛇口から水が流れ、集まった地域住民らから「勢いよくでるね」などの声が上がった。その後は、井戸水をホースで注水用マンホールに流す訓練を実施。なお、井戸水は飲料用ではなく、通常時は周囲のフェンスに鍵がかけられている。
金子会長は「災害時の申告なトイレ事情を改善できる」とし、横山区長も「あるということが大きな安心につながる」と話した。
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