EV(電気自動車)普及へ新たな一手 区役所に無料充電スタンド設置
温暖化対策の一環として、区では2010年から「横浜で1番電気自動車(EV)が走りやすい街、都筑」を目指し、様々な活動を実施している。12月には、区総合庁舎駐車場に無料で利用できる充電スタンドを整備。EV普及に向けた取り組みや現状を取材した。
市では、温室効果ガス削減対策の一環として、有害ガスが排出されないEVの普及を目指している。これを受け区では、昨年度から広報車両をEVに変え、日常業務やイベント時にPR活動を開始。更に、実際に乗った職員の感想をブログで紹介し、購入を検討している人やエコカーに興味がある人が参考になる情報を提供している。また、東日本大震災発生後は、ガソリンの入手が困難となり、被災地では充電ができるエコカーが活躍。環境面だけでなく、危機管理面でも活躍が期待されており、普及に向けた取り組みを進めている。
しかし、EVの場合、区が導入している車を例にすると、1回のフル充電で約160Kmとガソリン車(満タン)に比べてまだ走行距離が短く、出先での充電場所の確保など、実用面での課題もあるのが現状。それを緩和する一助となるよう、市では2009年度から市内の区役所に倍速充電スタンドの配備を開始。今年度は、新たに都筑区を含めた5ヵ所に設置され、現在では12区に整備されている。1時間の充電でEVなら約20Kmの走行が可能で、12月1日から無料で利用することができるようになった。
市内で1番の充電スタンド数
区内に整備されている充電スタンド数は、18区中1位で、センター南・北両駅前地下駐車場や、自動車販売店など21ヵ所。これは民間でも普及に力を入れているからこそ。区内で最初に充電スタンドを設置した神奈川日産自動車(株)ニュータウン都筑店では、月20件から30件の利用があるという。同店の諏訪敏(さとし)店長は「都筑は環境への意識が高い人が沢山おり、あまり距離を走らない方や2台目として、購入される方が多いです」と話す。
EV普及促進を進めている区政推進課の松井達也課長は「区内は道路や駐車場が整備される一方、電車やバスなどの公共の交通環境も整っています。近場はEVで、遠出は公共交通を利用するなど、都筑区ならではの提案をしていければ」と話している。
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