大塚・歳勝土遺跡公園愛護会の会長を務める 田中 良三さん 茅ケ崎東在住 65歳
地道な継続を力に
〇…都筑区大棚西に広がる大塚・歳勝土遺跡公園。弥生時代の遺跡を体感できる国史跡だが、緑が多いことから散歩コースとして、区民の憩いの場となっている。その緑を守る大塚・歳勝土遺跡公園愛護会が第20回横浜環境活動賞「市民の部」で実践賞を受賞。3月3日に横浜情報文化センター(横浜市中区)で授賞式が行われる。「発足以来、地道に活動してきたことが評価されて光栄です」
〇…公園内の竹林の管理などを行うボランティア団体の会長として、約30人の会員を先導。活動はとにかく地道で、一朝一夕で成果が出るものではない。「毎日少しずつでも継続することが大切。理想に徐々に近づいて、完成する瞬間はたまらない」とやりがいを話す。竹林の理想は日光がほのかに照らす姿が美しいとされる「番傘をさして歩ける」間隔。その美しさを目指し、毎年600本以上の竹を間伐。すべては美しい公園のため、じっくり時間をかけて緑を守っていく。
〇…秋田県生まれ。森林が多い故郷で、自然とは当たり前のように触れ合っていた。新しいことは積極的に挑戦するタイプで、学生時代にはアマチュア無線サークルを立ち上げた。保全活動に興味を持ったのは、都筑区に移った20代の頃。緑を計画的に残す港北ニュータウン計画を知り、「自然を自分たちでも守りたい」と一念発起。知識を身に付けるため、保全活動を行う他団体からノウハウを学んだ。そのつながりから同会の立ち上げにも協力。何でも果敢に挑戦する精神で、活動を推進してきた。
〇…休日のほとんどをボランティア活動に費やすため、多忙な日々を送る。「妻に『たまには私にもボランティアしてよ』と怒られます」と笑う。しかし休みは夫人と海外旅行するなど、家族とのふれあいも忘れない。今後の目標は若い人たちにも自然の魅力を知ってもらうこと。自然を愛するリーダーの活動はまだまだ続く。
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