横浜市は来年度から、市民参加型フルマラソンの実施に向け、本格的な検討に入る。他都市の開催までの期間等を踏まえ、「2、3年以内」を目標とし、2013年度予算に検討・調査費として3500万円を計上した。外部有識者などを交え、実施検討のための組織も立ち上げる予定という。
市民参加型フルマラソンは、07年に東京マラソンが開始されて以降、全国各地で開催が相次いでいる。特に都市型マラソンとして、大阪や京都などでも開かれており、市はこうした背景とともに、「市民からの要望が強まった」として来年度からの実施検討に入る。
難関はコース設定
市スポーツ振興課は、「最大のネックはコース」と語る。フルマラソンの開催には道路の通行止めなど、交通規制が不可欠で、各機関との調整やコース周辺の住民の理解などが必要となるからだ。先月行われた東京マラソンでは、最大約6時間半にわたり車両通行禁止となった一般道もあった。
市内では09年から、山下公園周辺を起点に市内の42・195Kmをコースとする横浜国際女子マラソンが実施されているが、「参加人数も少なく、ほとんどがトップランナーのため規制時間も短い。同じコースは難しい」と同課は分析する。
そのため市は来年度、コース選定など最も重要となる基本計画を策定するため、予算3500万円を計上。外部の有識者も参加する委員会のような組織も検討しているという。同課は、「横浜には、トライアスロンやハーフの横浜マラソンなどの実績もある。作り方を参考にしながら進めたい」と話す。
全市的波及ねらう
市民フルマラソン検討にあたり市は、ただマラソンを走るだけでなく、別のイベントなどとも結びつけ、さまざまな波及効果もねらう考えだ。同課は、「経済活性化はもちろん、健康増進のきっかけにするなど、一つでいくつもの効果が狙えるはず」とみる。
市担当者によると、「横浜らしさを考えた場合、一般的なイメージとしてコースは海側になる可能性が高い」というが、「海側でない地域に波及させるのも課題」と、全市的なイベントとして検討していく考えを示している。
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