1番打者として甲子園に出場した横浜高校2年生 川口 凌さん 都筑区在住
妥協なき挑戦者
○…2年振り15度目の甲子園出場を果たした横浜高校で、三塁手一番打者として活躍した。今夏、県大会から全ての試合で安打を放ち、聖地でもしっかり足跡を残した。「小さい頃からの憧れの場所。気持ちよく打席に立てました」と振り返る一方で、「(前橋育英戦での)最後の打席では何とかしたかったけど三振で終わってしまった。自分の精神的な弱さが出てしまいました」と悔しさを滲ませた。
〇…甲子園までの道のりは平坦なものではなかった。神奈川大会では初戦から厳しい展開が強いられ、『強豪横浜』らしからぬ試合が続いたが、5回戦の横浜隼人、準々決勝の桐光学園戦で本来の姿を取り戻した。それを特に印象付けたのが桐光との試合だった。「(エースの)松井さんは全国でもナンバーワンのピッチャー。これまで2度負けていたし同じ相手に3度負けるわけにはいかないと気合が入りました」。因縁の試合の第1打席、松井投手が投じたスライダーをとらえ、2塁打を放ちリズムを狂わせた。チーム一丸となって取り組んだ『松井対策』だっただけに勝利の喜びは格別だった。
〇…東京都出身。小学4年生の時に都筑区に引っ越した。野球を始めたのは父親の勧めからで、世田谷タイガース、横浜東金沢シニアで野球漬けの日々を過ごした。「今こうして野球ができるのも毎日バッティングセンターに付き合ってくれた父と、いつも洗濯をしてくれた母のおかげ。すごく感謝しています」と言葉をかみしめた。
〇…尊敬する人物は主将を務めた3年生の長谷川寛之選手。「自分が悩んでいる時には声をかけて頂き、とてもかわいがってもらいました。憧れの先輩です」。すでに新チームは秋の県大会に向けて練習を再開している。追う立場から追われる立場となるが「自分たちはいつでも挑戦者です。甲子園の経験を活かしてもっと強くなりたい」と揺るぎない気持ちでさらなる高みを目指している。
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