第52回神奈川「県民の警察官」で表彰された 最上 安博さん 緑区在住 58歳
仲間と街守り30余年
○…神奈川県民の安全のために、警察官の模範として日々活躍する「県民の警察官」。その表彰式が6月10日に行われ、30年以上地域の為に貢献してきた長年の努力が表彰された。受賞に関して「素直に嬉しい。ただ、この賞をとるためだけにこの仕事をしてきたわけではない。本当に巡り合わせというか、いいタイミングでもらえた」と笑顔を見せる。
〇…横浜市緑区出身。小さい頃は、大人しくて引っ込み思案だったという。変わり始めたのは、中学時代に剣道を始めてから。警察官だった父親に影響を受けた。「先輩後輩の上下関係はそこで学んだ。チームワークの大切さを知った」と振り返る。その後も高校、大学と剣道を続け、22歳のとき、警察内で剣道の指導を行う特別訓練員に採用された。31歳で刑事部機動捜査隊へと配属され、現在までの25年以上を、捜査一課や強行犯係などで務めた。
〇…刑事課へ異動した際には挫折も味わっている。配属された港北警察署で感じたのは、採用当初から現場で働いてきた警察官たちとのギャップだった。それでも、持ち前の負けん気と、当時の上司に支えられながら乗り越えた。「港北での1年間は苦しかったが、苦労しなければ見えないこともあった。あのとき上司から教わったことは、自分の部下にも伝えていきたい」と語る。
〇…現在は都筑警察署に勤めながら、妻と子ども2人の4人で暮らす。仕事が忙しくても、朝晩は家族と食事をとることを心掛けている。「高校生の息子が、警察の採用試験をうけるみたいだ」と嬉しそうに話す。休みの日は仕事の息抜きもかねて、自宅近くの「最上道場」で剣道を教える。礼儀を重んじる体育会系の指導は厳しいが、それも愛情あってのこと。「定年後は、道場の方にもっと力を入れていきたい。子どものことを思って、怒ってやれる大人がいないと」と、こわもての顔をほころばせた。
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