小松菜プロジェクトの代表を務める 石田陸(たかし)さん 南山田在住 73歳
小松菜で育む地元愛
○…都筑区で生産が盛んな野菜の一つ、小松菜。収穫量は全国でも有数で、その魅力を広く周知しようと立ち上げた「小松菜プロジェクト」の代表を務める。1月31日には中川西地区センターで子ども向け料理教室「餃子deランチ」を開催する。野菜嫌いの子どもたちにも親しみを持ってもらえるような取り組みとして、「みんなに小松菜の万能さを知ってほしい」と願いを込める。
〇…発足から約3年。地域の食育イベントなどで、小松菜を使用した炊き込みご飯やスープなどを販売し、地産地消を推進している。「小松菜の生産は都心周辺が盛ん。日持ちしづらいから、新鮮なうちに市場に届けたいからだと思うんだ」。資料を手に説明する姿は少年のように無邪気だ。また小松菜を使用したクッキーやジュースなど、さまざまな工夫を凝らした料理を提案するのも特徴の一つ。「メンバーは主婦が多くて、アイデアは枯れない。今は小松菜を練り込んだパスタを研究中」と笑顔を見せる。
〇…都筑区に住んで約20年。ふじやと・くさぶえのみち南山田公園愛護会会長なども兼任するなど、自然を心から大切にする。その理由は、建設会社に勤めていた社会人時代にあるという。高度経済成長期の頃、森を切り崩し、建物や施設を建設した時代を経験した。「あの頃が間違っていたとは思わないけど、自然を壊していたことには変わらない。少しでも償いたい」。そんな想いから、区内で生産が盛んだった小松菜農家を応援するべく、同プロジェクトを立ち上げた。
〇…愛護会のほか、自発的に近所の清掃も行う。孫とともにごみ拾いをすることもあり、街の魅力を次世代につなぐ役割を果たしている。「子どもたちに、都筑区を自慢の故郷にしてほしい。少しでもその役割を果たしていきたい」。小松菜と、それを育てるこの地を愛し、街を盛り上げる団体の一つとして、活動はこれからも続く。
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