地域環境美化功績者として、安部喜平さん(83・佐江戸町)が環境大臣から表彰された。8日の表彰式に出席した安部さんは「地域の皆さんの協力があったからこそ。活動が認められてありがたい」と感想を話した。都筑区からの個人表彰は安部さんが初めて。
地域環境美化功績者表彰は、長年地域環境の美化に貢献した個人や団体に対し、環境大臣が表彰するもの。毎年6月の環境月間に実施している。今年は全国の18人41団体に贈られた。
様々な団体で活動
安部さんは市長からの嘱託を受け、地域のごみの分別やごみ出しマナーの普及を行う都筑区環境事業推進委員として20年以上にわたり活動。この推進委員が組織する、環境事業推進委員連絡協議会の会長も昨年まで8年務め、自治会町内会や区役所と連携しながら美化活動に尽力してきた。
そのほか、ホタルの放流や花壇の花植えを行う佐江戸せせらぎ水辺愛護会の取り組みや、佐江戸町内会として子どもたちにごみの分別を啓発する寸劇を行うなど、様々な団体で活動。それぞれ会長職も務める地域美化の中心的存在だ。
市資源循環局の担当者によると「長年地域のリーダーとして活動されていることが今回の受賞の決め手」だという。
同局都筑事務所の柏木利明所長も今回の受賞を喜んでいる一人。昨年4月に配属されて以来、約1年2カ月間ともに活動している。安部さんが立ち上げた佐江戸加賀原地区3R夢(スリム)活動委員会では、昨年秋ごろから住民にペットボトルのラベルとキャップを外して出すことを呼びかける活動を実施。柏木所長も協力し、分別を啓発する内容のチラシを作成した。
自治会とは別に分別・リサイクルを推進しごみの削減に取り組んでいる委員会は区内でも珍しく、「こうした功績が認められるいい節目になった。これからも引き続き地域のごみ排出量の減量や啓発など、様々な活動を続けていただきたい」と柏木所長は話している。
原点は「ごみ回収業」
安部さんは福島県出身。大学進学と同時に神奈川県へ移り、1996年に佐江戸町へ。当時は夫婦で産業廃棄物の回収業を営んでいた。トラックを走らせながら周辺地域の違法な路上駐車や不法投棄をよく目にしていたという。「この辺りは本当にひどくてね。見ていられなかった」。同年、町内会の副会長になった安部さんは美化担当に立候補。防犯カメラの設置やパトロールを行った末、路上駐車や不法投棄を減少させた。
「任されたからには責任を全うしなきゃという思いでやってきた」と安部さん。昨年主な団体の会長職をおりてからも多忙な日々を送る。「何かしら活動をするのがもう習慣になってるね。どれも続く限り続けたい」
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