24日に都筑民家園で公演を行う「人形劇団くまさん」代表を務める 荒井 信枝さん 牛久保在住
「心」で演じ伝え続ける
○…くまのぬいぐるみのように、世界中で愛される劇団に――。そんな思いで活動し30年。市内を中心に保育園や高齢者施設、イベントなどで人形劇を披露している。24日は民家園の雰囲気にマッチした「さるかに合戦」を上演。あっという間に予約が満席になったという人気ぶりに「嬉しいですね。区内でやるのは久しぶりだから頑張らないと」とはつらつとした笑顔を見せる。
〇…20代半ばで結婚。子育て中に参加していた地域のママさん人形劇団での経験を生かし「くまさん」を結成した。人形デザインや音響はメンバーの手を借りながら、出演・演出は自分一人で行う。動きや声色に変化をつけて演じ分け、多い時で7役やることも。一人で演じていることを話すと観客に驚かれるという。夫の転勤に応じ磯子区、泉区と拠点を移し、都筑区に来て16年。子どもたちの声援や笑顔がエネルギーだ。「今の子たちはゲームやテレビに囲まれている。それとは別の、昔ながらの遊びにある面白さを知ってほしい」
〇…東京で過ごした幼少期。年上の子に交じってやっていた「ごっこ遊び」でマッチ売りの少女の主役になり、少女の気持ちが重なって自然と涙がこぼれたことを鮮明に覚えている。それ以降も観劇を好み、パントマイムに憧れてその道の草分け、ヨネヤマママコ氏に師事するなど、思えばいつも演劇が身近にあった。また、劇団と同時期に英会話教室の講師を始め、現在も継続。英語そのものよりも「心で表現すること」の大切さを教えている。「気持ちが入らないと言葉は相手に伝わらない。演劇と同じですね」
〇…休日は夫と料理やサイクリングをするおしどり夫婦。最近は孫たちの子守りを引き受けるのが楽しみだ。「今まで通り活動しながら、今回のように場所に合った作品もやりたい。いつか大きなホールでもやってみたい」。節目を迎え、まだまだ夢は尽きない。
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