神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
都筑区版 公開:2016年11月17日 エリアトップへ

髪の毛を寄付する(下) 患者にとっての希望に この連載は全3回で、ヘアドネーションの現状について取り上げます。

経済

公開:2016年11月17日

  • LINE
  • hatena

 「やっぱり女の子ですから特に髪は大切なのだと思います」。そう話すのは小児がんを患い、髪を失った7歳女児の母親だ。

 治療のためとはいえ、娘の髪が抜け始めた時のショックは大きかった。そんな中で耳にしたのが「NPO法人JHDAC」の活動だ。実際にウィッグを受け取り、横浜市内の賛同美容室で娘に合うよう「自然な感じ」にカットしてもらった。「今年は七五三。写真もこれから撮るんです」。そう話す声にもうれしさがにじむ。

 周囲の理解がある学校では帽子を被っているが、周りの目が気になる外出時はウィッグが欠かせない。「ウィッグは娘に外へ出る勇気を与えてくれました。提供して下さった皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです」

関東に新拠点

 ヘアドネーションへの関心が高まり、利用客の要望から取り組みを始めた美容室もある。「Ley上永谷店」=港南区=がその1つだ。

 開始からまだ1年も経たないが、これまでに同店で毛髪を寄付したのは50人ほど。市内でも賛同美容室はまだ少なく、寄付目的で来店する客は多いという。同店スタイリストの齋藤慧さん(31)は「髪を提供した人も、提供された人もうれしいと思う」と話す。

 また「美容室アルコバレーノ」=川崎市=を開く戸塚貴博さん(44)は「関東にもヘアドネーションの拠点を」と昨年、医療用ウィッグを無償提供する「スマイルプロジェクト」を立ち上げた。

 一般社団法人日本かつら協会や提携工場などと協力し髪の毛を工場に無償提供することで、高品質のウィッグを安価で作ってもらう仕組みを構築。これまでに3人の子どもにウィッグを提供している。

 戸塚さんは「まずは理美容師がウィッグへの理解を深めることが大事。『かつら=髪が抜けた人のもの』という考えをなくし、おしゃれするような感覚で定着すれば」と、最終的にはウィッグに対するイメージを変えたいと願う。同プロジェクトでは現在、3人にウィッグを提供できる状況だという(問合せ【電話】044・948・9588)。

 処分されていた髪の毛が形を変え、誰かを勇気づけ笑顔にする。新たなボランティアとして、支援の輪が広がっている。

(了)

都筑区版のローカルニュース最新6

国の重要文化財、神奈川県庁本庁舎が5月3日に5年ぶり一般公開

都筑の祭り知って

都筑の祭り知って

5月18日 交流サロン

4月25日

国際プール照らす竹灯篭

国際プール照らす竹灯篭

5月18日 中学生以下無料

4月25日

神奈川の食の魅力PR

神奈川の食の魅力PR

10月に展示会 出展者募集

4月25日

人も企業も体が資本

横浜健康経営認証

人も企業も体が資本

過去最多557事業所が認証

4月25日

世界のボドゲで遊ぼう

世界のボドゲで遊ぼう

4月28日 加賀原ケアプラ

4月25日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 2月22日0:00更新

  • 2月1日0:00更新

都筑区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

ハープで名曲奏でる

みなとみらいホール

ハープで名曲奏でる

4月27日にコンサート

4月27日~4月27日

都筑区版のイベント一覧へ

コラム一覧へ

都筑区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook