都田小学校のタイムカプセル開封にあたり実行委員長を務めた 相澤 孝信さん 東方町在住 61歳
「地元で生きていく」
○…15年前に埋設したタイムカプセルの開封式には卒業生やその保護者約100人、当時の職員約20人が出席。中には子連れで参加する卒業生や、岩手県から駆け付けた旧職員の姿もあった。時を経て届いた絵や手紙、写真などの思い出の品々を手に、会場のあちこちで再会を喜ぶ声や笑顔が生まれた。その様子を見守りながら「この歓声が聞きたかった」と目を細める。
〇…自身も都田小出身。埋設時のPTA会長だった縁から今回の大役を引き受けた。実行委員会を発足したのは3カ月前。当日まで時間がない上に予算ゼロのため、関係者への告知に回覧板を活用させてもらえるよう町内会に頼みこんだ。また、カプセルの掘り出しは埋設時と同じ(株)三留石材店に依頼。快く引き受けてくれた。「嬉しかった。やはり地域のつながりが大きい」と感謝をにじませる。そうした地域の協力が実を結び、式典当日は当時在校していた元生徒の約四分の一が駆けつけ、感動を分かち合うことができた。
〇…都田小時代はかけっこが得意のやんちゃな少年。運動会の徒競走は毎年1番だった。陽気で人望が厚く、いつも友人に囲まれており、今でも学生時代の同級生や部活のOBらを招いてバーベキューを行うほど親交は深い。富士ゼロックス(株)に就職し、都内で約18年働いたこともあったが、近所の子どもに野球を教えたり、町内会活動をやる中で「地元に根を下ろそう」と決意。人と触れ合える場所をと5年前に桜並木郵便局を誘致し、局長に就いた。局では顔馴染みが「孝信ちゃん」と声をかけてくれることもしばしば。「信頼してくれるのがありがたい。来てくれる人を大切にしたい」
〇…東方町の小高い丘から見渡すと、手前に田畑、奥にニュータウンの街並みが広がる。「昔ながらの景観と中心部のどちらも見える」お気に入りの場所だ。変化してもしなくてもここが故郷。地元(ここ)で生まれ、これからも地元(ここ)で生きていく。
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