県内全域で振り込め詐欺発生件数(17年1月〜7月末)が、昨年同期比で約1・7倍の1109件と増加している。都筑区内でも同様の傾向にあり、7月末までに7件発生、被害額は約2900万円に上り、都筑警察署(鑓溝裕也署長)は手口の多様化に注意を促す。
区内の昨年7月末までの発生件数は未遂1件のみ、さらに昨年1年間の被害3件(400万円)と比較しても今年の被害件数は既に2倍以上に増加している。県内全体では22億円以上の被害が出ている状況だ。
区内の発生件数の内訳はオレオレ詐欺が3件(未遂2件)、架空請求が4件。最近は犯行の多様化が進み、犯人グループが警察官などを名乗って「あなたの口座が詐欺に遭っている」と告げ、自宅に来てキャッシュカードを回収する新手口が多発している。区内で被害が出ていないが、前兆電話の多くはこのパターンだ。同署は「銀行職員や警察官が暗証番号を聞いたり、カードを回収することは絶対にないので注意を」と話す。
詐欺抑止の実績も
こうした状況の中、区内金融機関などは警戒を強め、詐欺被害の抑止に成功した例もある。みずほ銀行港北ニュータウン支店(茅ケ崎中央)では3月、不審な口座の動きを察知し、警察へ通報して、架空請求詐欺の被害拡大を防いだ。さらに6月には、顧客への聞き取りでキャッシュカード手渡し型詐欺を発見。即座に通報と口座凍結の措置を行った。
また、ららぽーと横浜(池辺町)1階総合案内所に勤務する藤枝奈美子さん(32)は5月、通話しながらATMを操作する男性を発見。警備員の藤井隆幸さん(58)が声をかけて被害を防いだ。同支店などに対し都筑警察署は7月に感謝状を贈呈。同署は今後も金融機関などとの連携や高齢者への啓発を強めていく方針だ。
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