港北ＩＣ周辺（川向町）
横浜市はこのほど、鶴見川水系流域の新たな洪水浸水想定区域を反映させた洪水ハザードマップを作成し、都筑区を含む6区で配布を開始している。想定最大規模の降雨があった場合、区内では第三京浜・港北インターチェンジ（ＩＣ）周辺の川向町などで5ｍ以上の浸水深があることが判明した。
新マップには、これまでの2日間で４０５㎜の計画規模降雨量を、ほぼ倍の７９２㎜に引き上げた想定最大規模降雨量の洪水浸水想定区域も掲載されている。気象庁の統計データによると７９２㎜の雨は、横浜の昨年1年間の月平均降水量の約5カ月分が2日間で降る状況。避難地図はＡ1版両面印刷。氾濫時の危険箇所や避難場所のほか、災害情報などの入手方法、避難時の心得も記載している。
都筑区は1級河川の鶴見川、早淵川、大熊川、有馬川の4河川が対象。計画規模の想定では、ほぼ全流域で浸水深3ｍ未満のエリアが目立つが、最大規模では鶴見川流域の川向町の一部で5〜10ｍ未満と大きな被害が予測されている。
また、大熊町や折本町、東方町、池辺町など区南部を中心に戸建て住宅の2階部分まで浸水する3〜5ｍ未満の深さが目立つ。さらに早淵川の一部、境橋と境田橋の中間地点（茅ケ崎中央）で5〜10ｍ未満の浸水深になることが分かった。
区南部には第三京浜道路・港北ＩＣと横浜北線・横浜港北ＪＣＴが整備されており、周辺を走る緑産業道路は交通量も多い。同地域では現在、横浜北西線の建設工事も行われており、市は注意喚起のために先月中旬以降から、浸水が想定される区域内の全世帯と事業所にハザードマップを配布している。また、都筑区役所5階の総務課窓口でも新マップを配架中だ。
区の危機管理・地域防災担当者の石井学さんは「いざという時のためにマップで避難場所などを確認してほしい」と注意を促す。
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