都筑警察署(吉留育宏署長)はこのほど、区内8小学校と協力し、防犯意識向上を地域住民へ促すCDを製作した。10月11日に茅ケ崎台小学校で開催された安全・安心まちづくり旬間出陣式でCDが発表され、この日から区内を巡回するパトカーなどで流されている。
区内では現在、交通事故件数や振り込め詐欺被害が増加傾向にある。今年1月1日から9月30日時点の区内で発生した交通事故件数は477件で、昨年同月までの474件に対して3件増。また振り込め詐欺被害件数は今年の9月末時点で9件。昨年全体の1件に対し既に8件増えており、そのうち7件は60歳以上を狙ったものだという。
こうした状況に同署は、多発する高齢者被害を阻止できることはないかと模索していた。
そこで今まで同署のパトカー巡回時に、スピーカーから流していた防犯啓発CDに着目。高齢者の耳により届きやすく心に訴えかけるものにしようと、近隣児童の協力を仰ぐことにした。
「孫からのお願いです」
CD制作には、区内8つの小学校(牛久保小、荏田南小、北山田小、すみれが丘小、茅ケ崎小、茅ケ崎台小、茅ケ崎東小、都田西小)から児童15人が参加。内容は大きく分けて2つあり、交通事故と振り込め詐欺への注意を促すものだ。振り込め詐欺CDには、区内で振り込め詐欺の被害が増えている現状や「振り込まない」「送らない」「手渡さない」の合言葉、最後には「孫からのお願いです」と収録され、同署は高齢者の意識向上に繋げたい考えだ。
今回、録音に協力した茅ケ崎台小の九平将一さん(6年)と平野碧さん(6年)は「地域の防犯に関われて嬉しい。自分のまちだけでなく、幅広い場所で犯罪や事故がなくなってほしい」と地域の安全を願った。
吉留署長は「子どもの声が地域に響くことで、高齢者の被害がなくなり、区内が明るくなることを期待している。今後も身近にいる人たちに防犯の声掛けをしていってほしい。製作に携わった子どもたちありがとう」と感謝の意を示した。
青パトでも運用
出陣式には区内の自主防犯パトロール隊、全26団体のうち20団体が参加し、各隊の青色パトカーが集結した。都筑署のパトカーは早速、新しい啓発CDを流しながらパトロールに出動し、青パトも後に続いた。今後は区内巡回時に、同署のパトカーとスピーカー付きの青パトの一部でCDを流す予定。
10年以上、地域防犯に携わってきた都筑区懇話会地域防犯パトロール隊の栗林一夫さんは「子どもの声は高齢者の耳に素直に入っていくはず。小学生含め、まちの人は皆、身近な警察官という意識をもち、周囲の方と交流しながら、安心安全な都筑になっていってほしい」と感想を述べた。
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